今回は車を運転するお父さんお母さんを対象とした内容です。
親になってもクルマ遊びを辞められない、そんな人はしっかりと家族のケアを考えてパートナーの理解を獲得していきましょう(笑
さて、今回は子供を車に乗せるときに忘れてはいけない“チャイルドシート”、その必要性と種類や選び方などをまとめてみました♪
ちなみに本ページではベビーシート・チャイルドシート・ジュニアシートなどをまとめて「チャイルドシート」と呼称しています。
厳密にはそれぞれ異なる特徴を持ちますが、その違いは「チャイルドシートの種類」として後述します。
チャイルドシートの必要性
チャイルドシートはなぜ必要なのでしょうか。
まず第一に、大人(身長140cm以上)向けに設計されているシートベルトを幼児にそのまま装着させることができないという点がポイントです。
座高が低い幼児は、斜めのベルトがちょうど頭部や首の辺りに位置してしまい、この状態で強い衝撃を受けると、最悪顔面や首、内蔵を傷つける恐れがあるのです。
かと言ってシートベルトをしないのは論外ですよね。
ならば大人がしっかりと抱えていれば問題ないだろうと思う人もいるかもしれませんが、本当にしっかりと抱えていられるでしょうか。
衝突した際にかかるG(加速度)は、たったの30km/hですら重力の約7倍(!)にも及びます(*車が1m潰れてから、つまり約0.12秒かけて時速0になると仮定した、管理人のざっくり計算です)。
つまりこの衝突で子供の体に作用する力は、その子を持ち上げるのに必要な力の約7倍ということになります。
子供の体重が10kgでも70kg相当。
自らも同じ衝撃を受ける中、果てしなくマッチョな人でも抱え続けるのは難しいでしょう。
しかし子供用に専用設計されたチャイルドシートを使用していれば、事故の際に子供の体にかかる負荷を最小限に抑えながら、車外へ放り出されるような最悪の事態を防ぐことが可能です。
チャイルドシートの着用が義務付けられているのは6歳未満の幼児ですが、一般的なジュニアシートは12歳頃まで使用することが可能です。
子供の安全のためにも積極的に使用しましょう。
チャイルドシートは子供の動きが制限され、嫌がる子供、泣き出す子供もたくさんいます。
しかし、「かわいそうだから」、「泣き声でドライバーが運転に集中できないから」などという理由で安易に抱いてはいけません。
我が家の場合はスマホ等で動画を見せると大体解決しましたよ♪
知人の車に乗るときは・・・?
例えば祖父母や知人の車で遊びに出かけることになったとき、「ちょっとぐらい良いでしょ」と言われてつい子供を抱っこして後部座席に乗り込んでしまうというのは良く聞く話ですが、事故とはいつ起こるかわからないものです。
チャイルドシートの義務化は平成12年に始まったものなので、特に祖父母世代はその必要性の認識が甘い可能性があります。
ちょうどそのタイミングで事故を起こし、「子供が自分の腕からすり抜けて車外に放り出された」なんてことになれば一生後悔し続けることになるでしょう。
バスやタクシーであれば仕方のない部分もあるかもしれません(実際に後述の通り法的義務も免除されます)が、知人の車であればしっかりとチャイルドシートを載せ替えて使用したいところです。
載せ替えは確かに面倒かもしれませんが、後述のジュニアシートは載せ替えも楽々ですから、子供が大きくなるまでの少しの辛抱と思ってしっかりと使用したいですね。
チャイルドシートに関わる法的義務と罰則。何歳まで?
道路交通法にて6歳未満の幼児にチャイルドシートを使用する(させる)ことが義務付けられています。
ちなみにこれに違反しても罰金(正確には反則金)はありませんが、違反点数が1点加算されます(累計6点で免停)。
道路交通法違反は軽く見られがちですが、立派な(?)法律違反ですのでしっかりとルールを守りましょう。
しかしその前に、「義務だから使用する」ではなく、「子供の命を守るために使用する」と考えたいですね。
ちなみに先に述べたバスやタクシーなどに乗車する際は使用が免除されます。
義務が免除されるケースは以下の通りです。
- 座席の構造上、チャイルドシートを固定することができないとき。
- 定員内の乗車で、乗車人員が多人数のため乗車する幼児全員にチャイルドシートを使用すると全員が乗車できなくなるとき。
- 幼児が負傷している等、チャイルドシートを使用することが療養上又は健康保持上適当でないとき。
- 著しい肥満や、その他幼児の身体の状態により適切にチャイルドシートを使用できないとき。
- チャイルドシートを使用したままでは、授乳等の日常生活上の世話ができないとき。
- バス・タクシーなど、一般旅客運送事業の用に供される自動車運転者が当該事業の旅客である幼児を乗車させるとき。
- 道路運送法第80条第1項ただし書の規定による許可を受けて人の運送の用に供される自動車運転者が当該運送のため幼児を乗車させるとき。
- 応急救護のため医療機関、官公署等へ緊急に搬送する必要がある幼児を乗車させるとき。
例えば2番目の例などは確かにチャイルドシートを使用しなくても罰則はありませんが、子供の身が危険に晒され続けることに変わりはありません。
繰り返しになりますが、「義務が免除されているから良い」ではなく、子供の命を最優先に考えた選択をしましょう。
チャイルドシートの種類と選び方
冒頭にもお伝えした通り、本記事で「チャイルドシート」と呼称するものには、ベビーシート・チャイルドシート・ジュニアシートといった大きく3つのタイプが存在します。
ここではその違いについて簡単に触れてみたいと思います。
ベビーシート(0歳児用)
ベビー、すなわち赤ちゃん用のチャイルドシートです。
座席への固定にシートベルトを使用します。
子供を寝かすタイプのシートで、首の据わっていない新生児にも使用することができます。
原則として座席に後ろ向きに固定して使用するのが特徴で、逆に前を向けて座らせるとエアバッグの衝撃等で怪我をする恐れがありますので注意してください。
最近のモデルは1歳を過ぎても使えるものも多く、後述のチャイルドシートとして新生児から4歳、7歳までと長く使えるものもあります。
チャイルドシート(1歳~4歳児用)
ごく一般的な前向きに座らせるタイプのシートです。
シートベルトで座席に固定し、専用のベルトで子供の体をがっちりとホールドするため安心感は大きいですね♪
シートが窮屈になるまで、具体的には4歳くらい(体重18kg、身長100cm程度)まで使用できるものが一般的ですが、クッション等を取り外すことで更に長期間使えるものもあります。
先述の通り一部ベビーシートとしても使用可能な製品もありますが、座面の回転機構、リクライニング機構などを有するものは重く、頻繁に別の車に載せ替えるのは大変なので注意してください。
ジュニアシート(3歳~12歳児用)
3~4歳になったらより簡易的なジュニアシートに切り替えることが可能です。
ジュニアシートは子供のお尻の下に敷くタイプで、座高を上げることで子供でも標準のシートベルトを使用可能とするものです。
仕組み自体は至極単純なものですが、子供の体格に合わせてしっかりと専用設計がなされていますので、クッションなどで代用することは止めましょう。
ジュニアシートは車の座席へ置くだけなので、他の車に載せ替えやすいというメリットもあります。
背もたれがないタイプは安価ですが、あまり小さい子供に使用すると安定感がなくなるので注意してください。
必要に応じて背もたれを着脱可能なタイプもあります。
チャイルドシートの選び方
チャイルドシートは実に多くの製品が出回っていますが、「何歳から何歳まで使えるのか」という点、そして「兄弟はいるか」という点が意外と重要なポイントになります。
例えば1歳までベビーシート→4歳頃までチャイルドシート→ジュニアシートとステップアップすると、合計で3つも購入しなければなりませんが、兄弟がいれば下の子の成長に合わせて再利用できるため、結果安上がりになる可能性があります。
しかし一人っ子の場合は1つを長く使えた方が無駄がないですよね。
もちろん兄弟が多くても長く使えるものを用意するという手もあるのですが、長く使えるものはそれだけで必要以上にゴツかったり重かったりするので、あまり大きなメリットはないように思います。
また「別の車に載せ替える機会がどれほどあるか」によってもおすすめの選択肢は変わってきます。
例えば回転タイプのチャイルドシートはベビーシートとしても使える上、子供を乗せる(寝かせる)のが楽になるというメリットもありますが、先述の通りそのギミックの分重量があるため頻繁に別の車に載せ替えようとするとかなり大変です。
平日は奥さんの車で保育園まで送迎し、週末は旦那さんの車で家族で出かける、などといった行動パターンの家庭は要注意ですね。
こういった場合はチャイルドシートを長く使うのではなく、早めにジュニアシートへステップアップする計画を立てておくと良いと思います。
あとがき
下の子が3歳になったのでそろそろ取り扱いの楽なジュニアシートを検討したいと思い、いろいろ調べたついでに記事にまとめてみました。
新生児用のベビーシートって結構高額な割にほんの少しの間しか使えないんですよね。
しかしだからこそ実は良質な中古品も豊富ですし、親戚や友人などに使い終わったチャイルドシートを譲ってもらえないか聞いてみるのもアリだと思います。
また昨今ではチャイルドシートの購入に補助金の出る自治体も増えているようですので、気になる方はご自身の自治体のHPなどをチェックしてみてください。
おまけですが、チャイルドシートを置いたときに座席を傷つけないようにするカバーを紹介します。
価格もお手頃ですのでおすすめですよ♪