レースゲームの楽しさや没入感を何倍にも引き上げてくれるハンドル型コントローラー、通称ハンコン。
しかし、ここ数年で急激にその種類が増えて、いよいよどれを選べばいいのか わかりにくくなってきました。
「高額だし失敗したくない・・・。」
そんなあなたのために、今回は具体的な4機種+αについて、おすすめポイントとちょっと気になる点を書き出してみました。
どれも有名どころですが、買ってから後悔することのないよう、ぜひチェックしてみてください!
GT7におすすめのハンコン4選+α!【2024】
公式でGT7に対応していて、キーコンフィグが用意されているハンコンは次のとおり。
- Fanatec® GT DD Pro / Extreme
- THRUSTMASTER® T-GT
- THRUSTMASTER® T300RS
- THRUSTMASTER® T150 FORCE FEEDBACK
- THRUSTMASTER® T80 RACING WHEEL
- Logicool® G G29 / G923
- Fanatec® CLS Elite Racing Wheel
- Fanatec® Podium
- Logicool® G PRO Racing Wheel
実はこのほかにも使用できるハンコンはありますが、性能がいまいちだったりコンバーターをかませる必要があったりするので、除外して考えます。
GT7メインなら、この中から選ぶというところまでは思考停止でOK。
まず、価格帯としては次の2つに絞って考えるのがおすすめです。
- 高性能で表現力豊かなダイレクトドライブ(以下DD)・・・15万円~
- コスパに優れるギヤドライブやベルトドライブ・・・5万円前後
もしリアルを追及したり、今後何年も性能に満足したいということであれば、正直価格差以上に表現力に違いがありすぎるので、圧倒的に1のDDがおすすめです。
しかし、ギヤドライブやベルトドライブでも「速く走る」ことはできます。
実際、SNSを覗いてみても、A+帯でも5万円前後のハンコン(T300RSやG29,G923等)を使っている人は結構多いですよね(なんならパッドでA+の人もいるけど)。
なので、その辺りをどう考えるか。
当然、5万円前後のハンコンでもパッドと比べれば十二分にリアルな没入感が得られますし。
また、DDは総じてFFBも強いので、ある程度剛性の高いコックピットが必要という点にも注意が必要です。
なので、もし折りたたみ可能なコックピットや、すでに部屋にあるデスクに設置したいということであれば、むしろ低価格帯のハンコンの方がいいかもしれません。
もちろんDDも設定でFFBを弱くできますが、せっかくの性能を活かしきれず、宝の持ち腐れになってしまいますからね。
管理人の場合はDDのハンコン(PRO Racing Wheel)+アルミフレームコックピット+シートの組み合わせで、ハンコン代とは別に8万円近くかかっています。
部屋にはベルトドライブのハンコン(T300RS)も設置してありますが、そちらは約1万円のハンコンスタンド+家にあった適当なイス+ニトリの低反発クッション(1,300円くらい)という組み合わせ↓
写真では子どもが座っていますが、当然管理人も使ったことがあります。
こんな簡易的に見えるスタンドでもフレームがゆがむようなことはなく、十分楽しめます(ただしハンドルを手前に引くような動きに弱いのと、後付けサイドブレーキなどをガッツリ引くような遊び方には向かないと思います)。
ただこれが10N・mを超えるようなDDハンコンだとちょっとキツイ。
もちろん「低トルクなハンコンに高剛性なコックピットを組み合わせるのはアリ」ですが、「DDに適当なコックピットを組み合わせるのはナシ」っていう感じです。
コックピット次第ではハンコンの価格差以上にトータルコストに差が出るので、その点には十分注意してください。
ちなみに、もっと低価格帯のハンコンもありますが、私はおすすめしません(そういったエントリーモデルを買うこと自体は否定しませんが、積極的におすすめはできないよ、ということ。念のため。)。
特にFFBがないハンコンを買うくらいなら、いっそPS5の純正パッド(DualSense)をモーションセンサー操作で使う方がいい、というのが管理人の持論です。
DualSenseはモーションセンサーでハンドルのように操作することができるだけでなく、R2をアクセル、L2をブレーキに割り当てて操作をすると、その感触がめちゃくちゃリアル。
オプションで振動を強く設定すると、路面の状況も振動で伝わってくるし、ABSの効きもわかれば、アクセルオンの際のタイヤの限界すら読み取れます。
実は、仮に15万円を超えるようなハンコンであっても、一般的にペダルにフィードバック機能はありません(FANATECの「Club Sport Pedals V3」はブレーキとアクセルペダルに振動機能を有しますが、GT7では完全には機能しませんし、ペダルだけで6.4万円ほどします)。
なので、ペダルがふにゃふにゃでステアリングにFFBがないハンコンを買うくらいなら、実はDualSenseの方が得られる情報が豊富で、リアルに感じられる可能性が大いにあります。
↑これ結構おすすめ。
コックピットを含めてハンコンの購入を躊躇するようなら、先に試してみてもいいんじゃないかと思います。
ペダルに足が届かないような小さい子どもに英才教育を施したいという場合にも(笑
吸盤は弱いので、写真のようにクランプで固定するのがおすすめです。
中央をあまり強く締めると割れそうなので、クランプ2つで両端を固定する方が良いかも。
これ、ハンドルの軸がグラグラしていて剛性感は皆無です。
なので、ついパッドを持ち上げるように、負荷をかけないように操作しがちですが、デスクなどにしっかりと固定さえできれば、軸に向かって力をかけてもOK.
むしろこうしないと腕が疲れてしまいます。
腕の重さを乗せるイメージで操作すると、疲労を軽減できるうえにジャイロ操作が安定するようになるので、ぜひ試してみてください。
パッド→ハンコンの検討段階ではそれなりに楽しめるはずです。
さて、前置きが長くなりすぎましたが、いよいよおすすめのハンコンに触れていきたいと思います・・・!
なお、文中の価格情報は2024年9月現在のものです。
おすすめのハンコン1.ロジクール PRO Racing Wheel
最初におすすめするのは、現在管理人が愛用しているロジクール製のハンコンです。
昨今主流となりつつあるDD(ダイレクトドライブ)のハンコンで、FFBは11N・mもの高トルクを発揮します。
もっと高トルクなハンコンもありますが、GT7に限定するならこれ以上のトルクは不要、というかこれでも過剰なくらい(近代F1が収録されていない現状、今後パワステなしのF2、F3のような重ステ車種が積極的に追加されるようなこともないでしょうし。それにそもそもGT7のバージョン1.48まではMAXトルク11N・mをソフト側の制限で出せていなかったと思われますが、その点に不満を唱える声は管理人が知る限りなかったので)。
そんなことより特筆すべきは「TRUE FORCE」による細やかな表現力。
効きを強くしていくと、通常のFFBだけでは伝わらない路面の粗さまでもが、微振動となって感じ取れるようになります。めちゃくちゃリアル。
TRUE FORCEに対応したソフトは限られますが、GT7は対応しており、その相性は抜群。
個人的にGT7におけるPRO Racing Wheelの解像度の高さは、今回挙げるハンコンの中でも群を抜いているように思えます。
もちろん、これが速さに直結するかどうかは人によるかもしれません。
一発の速さは時間と実力と運さえあればどんなデバイスでも出せると思うので。
ただ他のハンコンより直感的に操作できる印象で、少なくとも「走りやすいハンコン」ということは言えます。
なので、限界がわかりやすくレースペース全体が安定するイメージ。
これと組み合わされる「PRO Racing Pedals」もかなり高品質で、エラストマー樹脂(ゴムライクなプラスチック)パーツの交換で物理的に弾力を変えたり、ロードセルの設定でブレーキの踏力(ペダルの重さ)を電子的に調整することも可能です。
筋力や体重、踏み方に合わせて自由にカスタマイズできます。
とはいえ欠点もいくつかあって、まずはアップデートにPCが必要なこと。
これ自体は他のほとんどのハンコンで同じことが言えますが、PRO Racing Wheelは発売初期の箱出しの状態の評価があまりよろしくなく、アプデ必須と言われていました(今のロットは大丈夫かもだけど)。
それから、発売から1年以上が経ってなお、あまり情報が出回っていないことも欠点といえます。
直近だとGT7が1.49にバージョンアップされた際、TRUE FORCEの出力が弱くなり、代わりにFFBがめちゃくちゃ強く、ハンドルが重くなるという現象が起こりました。
不具合ではなく、GT7側でそういう風に調整されたわけです(具体的にはGT7でもハンコンのFFBを100%発揮できるようになり、従来のロジクールのGT7向け推奨設定ではトルク過多になった)。
そして「これはFFBの強さやらなんやら設定し直さないといけないよね」となったのですが、いかんせん情報がなさすぎる。
公式WEBサイトの推奨設定も全然更新されません(笑
SNSやインターネットを調べても、少なくとも日本語の情報は皆無でしたし、海外勢の情報も数えるくらいしか出てきませんでした。
じゃあ今の設定値はどうしてるの?っていうところは近日別記事にまとめる予定です
この点、ファナテックやスラストマスターのハンコンは国内外ともに使用者が多い印象で、割と情報を得やすい傾向にあります。
そのファナテックやスラストマスターのハンコンと比べた場合、拡張性に乏しいのも残念なポイント。
交換用のステアリングホイールやサイドブレーキなどは現状販売されておらず、この点は人によっては大きなマイナスになると思います。
特にPRO Racing Wheelはステアリングが真円ではなく、下部が直線状にカットされているので、ドリフト走行時は使いづらさを感じることもあるかも(グリップの場合は基本的にステアリングを持ち替えることはないので問題ありませんが)。
F1のゲームをそれっぽいステアリングで楽しみたい人にとっても割と致命的かも。
↑一応PRO Racing Wheelもステアリングホイールを外せるので、今後対応品が販売される可能性もなくはありませんが・・・
シフターも下位モデルのG923等と共通のものしかなく、ライバル機と比べるとややおもちゃっぽい印象。
当然パドルシフトしか使わないのであれば問題ありませんが、こちらも今後の展開に期待、といった感じです。
海外のレビューを見てみるとボタン配置が良くないという声もちらほらあるみたいで、これもステアリングホイールを交換できない分、気になる人は余計に気になると思います。
ちなみに先述の「PRO Racing Pedals」、別売りです・・・。
が、公式販売ページでは割と頻繁にセールやクーポンの配布が行われていて、実売価格はセットで15~17万円程度。
決して安くはありませんが、次に紹介する「DD Extreme」と比べると差額10万円を超える段違いのコスパを誇ります。
Amazonでもクーポン使用時とほぼ同等の価格で販売されているので要比較です。
おすすめのハンコン2.ファナテック Gran Turismo DD Extreme
画像引用元:FANATEC® Gran Turismo DD Extreme – グランツーリスモ・ドットコム
続いては、みんな大好きファナテックのDDハンコン。
現状、”グランツーリスモのためのハイエンドモデル”と公式が謳っているのが、この「DD Extreme」です。
残念ながら管理人は所有していませんが、知人に一度だけ触らせてもらったことがあります。
その程度なので、細かな設定等についての知見は見聞きしたレベルしかありませんが、使用した際の感触としては、正直に言って「PRO Racing Wheelの方が好み」というものでした。
何が違ったかというと、やはりTRUE FORCEによる表現力。
実はDD Extremeにも「FullForceテクノロジー」という同等(以上?)の機能が搭載されているのですが、なんとGT7に非対応・・・。グランツーリスモのためのハイエンドモデルとは。
ただしこれは「今のところ」という話で、2024年2月のプレスリリースによると、”今後のソフトウェアアップデートでFullForceに対応予定”とのこと。
もちろん、GT7がFullForceに対応した後は評価も変わってくると思います。と期待して買った人たちは半年以上待たされているという・・・
従来の「DD Pro」シリーズは5Nまたは8Nとやや控えめのFFBで、先の「TRUE FORCE」に当たる表現力もなかったので、価格差を考慮してもPRO Racing Wheelの方がお得感がありました(ステアリング交換等拡張性を求める場合は別)。
ではDD Extremeはどうかというと、FFBは最大15N・mに大幅パワーアップ。
先述の通り、そこまでの高トルクがGT7に必要かどうかは意見が分かれるところではありますが、バージョン1.49からハンコン側のFFB性能をフルに発揮できるようになったため、GT7でもその強さを満喫すること自体はできると思われます。
そんなわけで、FullForceのでき次第ではありますが、トータルパフォーマンスでPRO Racing Wheelを上回っている可能性は高めです。
とはいえDD ExtremeはPRO Racing Wheel以上に高価格。
ペダルなしで20万円を超えていて、そこそこ良いペダルを組み合わせれば総額で25万円を軽く超えてしまいます。
となるとPRO Racing Wheelとの差額は10万円を超えるわけですが、この価格差に見合うほどの性能差があるかどうかは、個人的には懐疑的です。
先述のとおり拡張性の面ではファナテックが圧倒しているので、そこに価値を見出せるかどうか、という面も大きいですね。
お金持ちならDD Extremeの方が楽しめそう。
というかそもそも在庫切れすぎ問題・・・(DD Pro含む)。
しかもSNSでは「発送までにかなり時間がかかる」という口コミが多いのも気になります。
何より、ファナテックの親会社が2024年7月末に破産申請しているんですよね(プレスリリースの全文はこちら)。
一応その後も継続的に運営がなされているようですが、ぜひご自身で最新の動向をチェックしたうえで購入することをおすすめします。
とまぁ、心配になるようなことばかり書いてしまいましたが、YouTubeやXなどのSNSを見てもファナテックを愛用するプレイヤーは非常に多いです。
それも国内外問わず。
DD Proの時点で性能面が高く評価されていたのは間違いないし、何よりグランツーリスモのメイン公式ハンコンなので、お金に余裕があれば検討する価値は大いにあります。
はよFullForce対応してくれ。
おすすめのハンコン3.スラストマスター T300RS GT
画像引用元:THRUSTMASTER T300RS GT – グランツーリスモ・ドットコム
お次は価格帯がグッと下がって、実売価格が5万円程度のT300RS GT。
言わずと知れた超有名ハンコンで、最近コストコで販売されていることがSNSで話題になったりもしました。
コストコにT300RS売ってる笑 pic.twitter.com/465ttVchFZ
— りゅうじカルビ (@ryujikarubi) August 31, 2024
コストコって90日返金保証があったような・・・。
これがT300RSにも適用されるならめちゃくちゃ手が出しやすいですね・・・。
ちなみにAmazonでは普段6万円程度ですが、セール時に5万円を切ることもあります。
それでも決して安くはありませんが、昔からユーチューバーなど多くのインフルエンサーがおすすめする名機で、発売は2014年とすでに10年以上が経つにもかかわらず、いまだに一線級の人気を誇ります。
これだけ長年評価されるということ自体が完成度の高さを証明していますね。
「お金をかけてでもガチでシミュ環境を整えたい!」、「とにかくリアルにこだわりたい!」という人には、先に紹介した2機種がおすすめですが、
「そこまでお金をかけるほどの熱量がまだない」ということであれば、このT300RSや次に紹介するG923あたりが無難な選択肢となります。
どちらも人気ゆえにそこそこのリセールバリューを誇るため、後々DDに乗り換えるとなったときも後悔しにくく、まさに初めてのハンコンに打ってつけです(リセールが高いということは保証なしの中古で検討する旨味が少ないということでもありますが)。
T300RSには無印と「GT Edition」の2種類があり、後者はクラッチ付きの3ペダル仕様で、ステアリングのセンターにはグランツーリスモのロゴがあしらわれています。
特に中古で買う場合は間違えないように要注意。
ベルトドライブ方式のFFBなので動作音はそれほど大きくありませんが、冷却ファンが回ったときの音はかなりうるさいです。
もちろん、DDのハンコンでもファンが回ればそれなりの音がしますが、T300RSは比較にならないほどすぐにファンが回ります。
そして、一定ラインを超えるとFFBが抜ける「熱ダレ」という現象が生じてしまう・・・。
これがT300RS最大の欠点です。
この対策として、クーラーガンガンで室温を下げたり、扇風機や追加のファンで吸気or排気をアシストしたり、FFBを弱めざるを得なかったり。
中には本体に冷却系の改造を施す人も少なくありません(改造の情報自体はネット上に豊富にアリ)。
そんなわけで、「夏場でもエアコンのない部屋でFFB高めで長時間遊びたい」という人がいたら要注意(いるのか?)。
個体差があるかもしれませんが、室温さえ気を付ければ、30分未満のデイリーレース程度ならOKで、連戦するとたまに”抜ける”、といった感じ。
友人は過去の鈴鹿30週オーバーのデイリーレースの最中に”抜けた”そうですが。
取説には筋肉や関節の痛み防止のために「1 時間ごとに 10~15 分の休憩をとるように」との記載がありますが、果たして本当にプレイヤーの身体のためなのか・・・笑
なお、T300RSの最大トルクは3.9N・m(非公式)といわれています。
ライバルのG923(後述)が2.3N・mなので一見かなりの差がありますが、熱暴走対策でT300RSのトルクを下げて使うようだと、数値ほどの差は感じられないかもしれません。
そんなわけで、T300RSの魅力を最大限かつ長時間引き出したければ、何らかの熱対策は必須かと思います。
↑決して最新のモデルではありませんが、我が家でもPRO Racing Wheelと並んで現役です。
子ども用にFFBを弱めているので熱ダレ問題に苦しんだことはありませんが、冷却ファンはうるさい・・・。
G923よりFFBが強いとはいえ、先のDDと比べると効きをMAXにしても歯が立ちませんし、ペダルもかなり軽いです。
ただ、そのフィーリングが直接タイムに影響するかというと、それは人によります。
中には「ハンドルもペダルも軽い方が速く走れる」という人も少なくないですからね。
実際、T300RSからPRO Racing Wheelに乗り換えたときも目に見えるタイムアップはしなかったので・・・😢(初めてでもPRO Racing Wheeの方が走りやすかったのでレースの成績は上がったけど)
さすがにDDに慣れてからだと操作の軽さに若干の違和感は覚えますが、パッドからの乗り換えならまったく気にならないと思います。
ちなみにブレーキペダルの軽さは後付けパーツで改善することも可能ですし、スラストマスターの別売りのペダルと組み合わせることもできます。
もしどうしても不満を感じるようであれば、いろいろ調べてみると面白いかも↓
画像引用元:THRUSTMASTER T300RS GT – グランツーリスモ・ドットコム
ペダルだけでなく、T300RSは同メーカー(スラストマスター)製の多くのステアリングホイールに換装することもできます。
ただ、どれも割と高額なので、個人的にはお金を出してステアリングにこだわるより、お金を貯めてDDを買った方が満足度は高いのでは?と思います。
もし実車用のステアリングを使いたいという場合は、こういったアイテムもあります↓
「初めてのハンコン」だと、このT300RSと次に紹介する「G923」のどちらかで迷う人が多いと思いますが、先の熱ダレ問題のほか、「駆動方式」と「ペダルの感触」、「TRUEFORCEの有無」辺りが比較のポイントになってくるかと思います。
詳しくは次項で解説します。
おすすめのハンコン4.ロジクール G923
画像引用元:Logicool G G923da(Yahoo!ショッピング)
T300RSと人気を二分するスタンダードなハンコン、それがロジクールのG923です。
2020年発売とT300RSより新しいハンコンですし、個人的には保証やアフターサービスの面でもスラストマスターよりロジクールの方が若干安心できる印象があります。
G923はG25、G27、G29と代々受け継がれてきたギヤドライブ方式のハンコンで、先のPRO Racing Wheelが発売されるまではロジクールのフラッグシップモデルでした。
管理人もPS3の頃はG25を使っていましたが、当時は高性能なハンコン自体が珍しく、「ただで遊べるゲーセン」みたいな扱いで家に遊びに来る友達も多かったです(笑
なんせクラッチペダル付きのハンコンってだけでかなり騒がれましたからね。
当時はゲーセンに「バトルギア4 Tuned」というクラッチペダルありのレースゲームがあったりして、ちょうどハンコン界(?)の時代の転換期だったんだと思います。
オンラインはタイムトライアルのみという時代でしたが、ランキングボード(GT5プロローグだったかな?)ではどのプレイヤーがどのハンコンを使っているかを見れたりして、G25の使用は一つのステータスでもありました(個人の感想ですw)。
それが購入から15年後に動作確認をしても問題なかったので、個人的には信頼感が半端ないです(笑
脱線しまくりましたが、当然現行のG923はその頃とは比べ物にならないほど進化しています。
ステアリングのボタンは充実したし、動作もかなり静かでなめらかになりました(それでもT300RSよりは動作音大)。
PRO Racing Wheelと同じ「TRUE FORCE」が搭載されている点も要チェック。
残念ながらPRO Racing Wheelほどの細やかな表現力はありませんが、T300RSよりFFBが弱いにもかかわらず、少なくともGT7においては悪くない表現をしてくれます。
T300RSの項でも触れましたが、FFBの最大トルクは2.3N・mとかなり控えめで、ここが唯一G923をおすすめしにくいところ。
とはいえ、2.3N・mでもパワステの効いたその辺の市販車と同等以上の重さは感じられますけどね(市販車でもハイグリップなタイヤ等を履いたり小径ステアリングに変えるともっと重くなるかもしれませんが)。
そしてこのくらいのFFBがあれば、速く走るための最低限の情報を得ることはできます。
熱問題さえクリアできればT300RSの方が高トルクですが、レーシングカーを想定すると、どちらにしろややFFBが物足りない・・・。
なので、T300RSのトルク抜けのわずらわしさが無理という人、自分でいろいろ考えて対策するのが面倒という人は、G923という選択肢は大いにアリだと思います。
ペダルはT300RSと比べると硬めで、個人的にはこちらの方が好みです(やっぱりT300RSが軽すぎる気がする)。
ロジクールのギヤドライブのハンコンでもう一つ特徴的なのが、他のハンコンと比べると実店舗で販売されているケースが多いということ。
例えばヤマダ電機の一部店舗ではGT7とセットで設置されていることがあり、無料で試遊できます。
↑管理人の近所のヤマダ電機には先代のG29が設置されています。
中には本格的なコックピット+セミバケシートといった良環境を整えている店舗もあるようです。
難波のヤマダ電機にもあるけど見た感じ違うヤマダ電機ですね pic.twitter.com/j9Mst039yP
— Jun@三菱党の民 (@Junnn_LancerEVO) May 2, 2023
こういったところで納得したうえで購入を検討しやすく、安心して買えるというのがG923最大の長所かもしれませんね。
その他1.ファナテック Gran Turismo DD PRO(8Nm)
画像引用元:FANATEC® Gran Turismo DD Pro – グランツーリスモ・ドットコム
惜しくもおすすめに選べなかったハンコンその1。
先ほど少し触れましたが、ファナテックのDD PROというハンコン、これも超人気です。
特に「Gran Turismo DD PRO(8Nm)」というパッケージングはペダル込みで128,000円と、悪くない価格設定です。
「DDのハンコンがいいけど、できるだけ出費を抑えたい」という人にとっては非常に魅力的に見えるでしょう。
ただ、ファナテックのハンコンは総じて別途送料がかかる点に注意。
そうなると、今は+1万円程度でPRO Racing Wheelが買えてしまうので、「どうしてもファナテックじゃなきゃイヤだ!」という人以外にとっては非常に悩ましいところ。
個人的にはPRO Racing Wheel推しなので選抜漏れとなりましたが、国内でもユーザーが多く、比較的情報を得やすいという点では優れます。
またDD Extreme同様、拡張性はPRO Racing Wheelと比べると段違いに高いです。
こだわり出すと沼ですが、好みのステアリングで気分を高めたいという人にとっては悪くない選択かもしれません。
しかしそうなると「別売りのステアリングを買う余裕があるなら、少し我慢して先にDD Extremeを買った方が良いのでは?」という新たな悩みが生まれるかもしれませんが。
その他2.スラストマスター T-GTⅡ
画像引用元:Thrustmaster T-GT II | PlayStation
惜しくもおすすめに選べなかったハンコンその2。
ベルトドライブのスムーズさを極めたようなハンコンです。
FFBも大幅に向上していて、最大トルクは公表されていませんが、体感で5~6N程度あります。
間違いなくT300RSより高性能な1台ですが、12万円オーバーと価格が高めな点がネック。
そこまで出すのであれば、さらにうえのDDが見えてくる、というかDD Pro(8Nm)が買える。
今となってはハッキリ言ってなんとも中途半端な存在と感じざるを得ませんが、トッププレイヤーからの評価が高い点は要チェック。
この「トッププレイヤーからの評価」というのは、リアルな表現力というよりは「速く走りやすい」という意見が多い印象です。
T-GTⅡは少し前までグランツーリスモの公式ハンコン的な立ち位置でしたが、その座も今やDD Extremeに明け渡してしまいました。
ということで、「個人的には積極的におすすめするハンコンではないけれど、決して悪い選択肢ではない。でもでももっと選択しあるよね?」というなんとも微妙な存在。
重ねて言いますが決して悪くはありません。
例えば今使っているとしたら、正直管理人でもDDに乗り換えるのを躊躇するレベルではあると思います。
ただ、何も持っていない状態で選ぶならDDを選ぶよなぁ、という感じ。
まとめ│GT7におすすめのハンコンは?
GT7対応ハンコンのうち、今回触れなかったハンコンについては、純粋な性能面でおすすめできないか、性能はそこそこだけどコスパが悪いため、選考から除外していいんじゃないかと思います。
もし高性能なハンコンが欲しければ、ロジクールのPRO Racing Wheelか、ファナテックのDD Extreme。
自分が使っているということもあって、今回はややPRO Racing Wheel推しの内容ですが、それだけ自信を持っておすすめできるハンコンなんだと受け取っていただけるとありがたいです。
DD Extremeも間違いなく良いハンコンですが、いかんせんGT7のFullForce対応が遅すぎるのと、それなりのペダルを選ぶと価格差10万円を超えるというのがネック。
少なくとも、この差額10万円をねん出するためにコックピットやシートを妥協するというのはやめた方がいいです。
その心配がなく予算が十分にあれば、拡張性や今後GT7がFullForceに早期対応することを期待してDD Extremeを選ぶのは大いにアリ。
もしそこまでの費用は用意できないという場合も、頑張ってT300RSかG923が買えるまでお金を貯めたいところ。
この2機種であれば、先述の通り簡易的なスタンドでも十分楽しむことができます。
※コックピットについても近々別記事にまとめる予定です
一度買ってしまえば(PS6が出て非対応とならない限りは)長く遊べますし、そうでなくとも最悪売ればいくらか回収できたり、上位のハンコンの購入資金に充てることも可能。
なので、どちらも現時点では割と失敗しにくい選択肢だと思います。
もし初めてのハンコンであればどちらを選んでも感動できるはずですし、そういう意味では先のDD2機種よりもコスパは良いと言えるかもしれません。
長くなりましたが、以上です!
ぜひハンコンを手に入れて、レースゲームの魅力を100%味わってください!