電動スケボーの特徴!最新モデルに多く見られる4つのトレンドとは?

電動スケボーのトレンド トレンド

あなたは電動スケボーに乗ったことはありますか?

もしかすると“近未来の乗り物”のようなイメージを持たれるかもしれませんが、実はそれなりの性能の電動スケボーが世に出始めてから既に5年以上の歳月が流れようとしています。

まだまだ日進月歩なジャンルであることに変わりませんが、それでもここ1~2年でスペック競争はやや落ち着いてきたようにも感じられるほど。

代わりに最新モデルが焦点を当てているのが走破性や乗り心地、旋回性、操作性といった数値で見えにくい部分。

つまり、「似たようなスペックでも実際に乗ってみると全然違う」なんてことが多々あるわけです。

電動スケボーというジャンル自体がまだまだマイナーですから、気を付けて選択しないと「実は一昔前のクオリティだった」なんてことにもなりかねないのが難しいところ。

 

そこで、ここでは最新の電動スケボーのトレンドをまとめてみました。

まだまだ電動スケボーは安い買い物とは言えませんから、失敗しないようにしっかりと調べてから購入したいですね。

 

電動スケートボードとは? 最新モデルの特徴とトレンド!

Backfire G2s Galaxy 持ち運び

引用元:BACKFIRE G2s with Caliber Truck and Free 96mm wheels│Backfire Skateboards

電動スケートボードとは、その名の通り電気の力で動くスケートボードのこと。

スケートボードは通常“プッシュ”と呼ばれる地面を蹴る動作で前に進みますが、電動スケボーはリモコンを操作することでウィールの内外に設けられたモーターを回し、その力で前に進むことができます。

有名なコナン君が乗っている“ターボエンジン付きスケボー”に近い存在です。

 

特に2014年頃から「Boosted board」「Stary Board」などの一部の高性能電動スケボーが頭角を現し、海外では爆発的に人気に火がつきました(アメリカの一部地域では専用の法整備がなされたほど)

特に「Boosted board」は2012年に「Kickstarter」(クラウドファンディングによる資金調達)にて10万ドルの目標に対し46万ドルもの資金を得て話題となり、世界的にかなり大きな注目を集めました。

しかし、これらを日本国内で手に入れようとすると15万~20万円、あるいはそれ以上の費用が必要なうえに、入手経路も海外サイトなどに限られていたため、「興味はあったけどなかなか手が出せなかった」という人も多かったのではないでしょうか。

 

ところが、ここ1~2年の間に状況は大きく変わりました。

実はバッテリーをはじめとする各種進化が目覚ましく、更に高性能な電動スケートボードが出現したことで、先の「Boosted」や「STARY」などは一昔前といったスペックとなり、しかも2017年あたりからそこそこ性能の良い最新モデルを国内でも簡単に購入できるようになってきたのです。

 

先述の通り、電動スケボーはまだまだ日進月歩なジャンルではありますが、スペック(数値)的にはやや成熟してきた感があります。

しかし、最新の電動スケボーは目に見えない部分でも進化し続けています。

 

実は多くの最新モデルには以下のような特徴があります。

  1. 最高速度をウリにしていない
  2. ロングスケートボードがベース
  3. デュアルハブモーターを採用
  4. 【重要】乗り味に柔軟性がある

今回はこれら「最新電動スケボーのトレンド」について解説してみようと思います。

 

最新電動スケボーのトレンド1.時速40kmが当たり前!?最高速度をウリにしていない

オフロード対応電動スケボー Backfire Ranger X1 12

引用元:Backfire Skateboards

最高速度は数値として目に見えるのでつい注目しがちなのですが、だからこそ注意が必要です。

ほんの2~3年前は最高速度が30km/hなんて言われると驚いたものですが、今や最高速度はそれほど重要ではありません。

確かに少し前までは最高速度は一つのバロメーターとして信頼性の高いものでした。

技術的に優れたブランドしか高い速度を実現できませんでしたからね。

しかし、現在はあまり名前の知られていないようなブランドでも40km/hを実現しており、しかも既に有名ブランドは最高速度で競い合うことにほとんど力を注いでいない様子です。

理由は至極単純で、実は市場の大半が時速40km/hを超える速度を必要としていないから。

ご存知の通り電動スケボーの主要市場は日本ではなく、海外には法整備がなされて公道走行が認められている地域もあります。

そういったシーンにおいては、これ以上スピードを出せても危険性が増すだけですし、加えて最高速度を上げるために高性能なバッテリーやモーターを採用しても採算が取れないという判断もあるのかもしれません。

そして、今やトップブランドの多くは次のステージ、つまり乗り心地やコントロール性の向上に目線を移しているように感じられます。

端的に言えば、同じ40km/hが出せる電動スケボーの中にも、曲がりやすいボードと曲がりにくいボード、マイルドに加減速できるボードとそうでないボードがあるということ。

 

また、特に2019年中頃から、ハブモーター仕様であっても「加速性能を重視した電動スケボー」が多くみられるようになってきました。

安全に扱い切れる40km/hという枠の中における快適性、運動性を追求する動きと言えます。

 

そんなわけで、「この電動スケボーは時速40キロも出るから高性能!」なんていう判断の仕方は危険なわけです。

 

最新電動スケボーのトレンド2.安定感抜群!ロングスケートボードモデルが人気

電動スケボー ロングスケートボードタイプ

引用元:Blogs│Electric Skateboard Buyer’s Guide 2018

これは電動スケボーが出始めた頃から変わらないので、トレンドと言って良いのか少し怪しいですが・・・。

とにかく、現在販売されている高性能な電動スケボーの多くはロングスケートボードタイプです。

実はこれが非常に重要。

ロングスケートボードは全長が90cmを超えるほど長く、それに伴いホイールベースも大きいため、直進安定性が抜群なんですよね。

最高速度が40km/hにも及ぶ最新の電動スケボーにおいて、直進安定性はとても重要な要素と言わざるを得ません。

加えてスタンスも幅広く取れますから、バランスを取るのも容易です。

 

対してノーマルサイズのスケボーはトリック等の機敏な動きが得意ですが、代わりにクルージング能力はロングスケボーよりはるかに劣ります。

高速で走れる電動スケボーとなると、この差がハッキリと現れるわけですね。

しかも、そもそも電動スケボーはバッテリー等を搭載する関係でどうしても重くなるため、サイズが小さくてもトリックに向いているとは言えません。

Amazonなどでは2万~3万円程度の安価な電動スケボーも販売されていますが、その多くはコンパクトなノーマルサイズ。

中には通常のスケボーサイズで最大速度30km/hをうたうような製品もありますが、ウィールも小さく前後ウィールの軸間距離も小さいため、直進安定性や走破性が悪く、実際は時速20kmでも怖さを感じることがあります。

小型電動スケボーのレビューにおいて「時速20kmで十分」という意見が多いのはこのため。

特に初心者がいきなり小型の電動スケボーに手を出すと、最悪「スピードが出ないにも関わらず乗りこなせずに終わる」といった可能性もあるので注意が必要です。

 

最新電動スケボーのトレンド3.スマートな外観!デュアルハブモーターを採用

電動スケボー Backfire G2s デュアルハブモーター

引用元:Backfire Skateboards

駆動系は「デュアルハブモーター」がトレンドです。

ハブモーターとは、別名インウィールモーターとも言い、要するにウィールの中に内蔵されたモーターが駆動する方式ということです。

デュアルとは駆動するモーターが2つあることを表しています。

ちょっと前まではデッキの下(或いは後方)に設けられたモーターとウィールをベルトで繋いだ「ベルト駆動タイプ」も多かったのですが、耐久性の低さや駆動音の大きさという問題点を抱えていました。

この点、ハブモーターはベルトやギアに泥などの汚れが付着する心配もなく、メンテナンスフリーで故障のリスクが小さい点が大きなメリットです。

見た目もシンプルでスタイリッシュ。

「Boosted Board」や「Evolve Skateboards」などの大手ブランドでもいまだにベルト駆動を主流としているメーカーはありますが、個人的な予想ではこれらのブランドも今後はハブモーターにシフトしていくと見ています。

かつて日本国内でも人気の高かった「STARY BOARD」のように、中には片側のみ駆動の“シングルハブモータータイプ”の電動スケボーも存在しますが、左右の重量バランスや旋回差という面ではあまり好ましい方式ではありません。

これらの駆動方式の違いは、購入検討の際も十分に注意したいですね。

 

最新電動スケボーのトレンド4.コントロール性バツグン!乗り味に柔軟性アリ

電動スケボー Teamgee H6L

引用元:Electric Skateboard│Teamgee

自動車のようなサスペンションやダンパーといったパーツのないスケボーにおいて、デッキの柔軟性やトラックの性能は乗り心地を左右する重要な要素と言えます。

しかし、電動スケボーはバッテリーや制御系の電子部品を多く搭載しているため、普通のスケボーと比べるとどうしてもデッキの剛性が高くなりがち。

特に初期の頃の電動スケボーはこれが顕著で、直進安定性には優れるものの旋回性は低く、細やかなライディングは苦手でした。

しかし、昨今の電動スケボーはデッキの材質へのこだわりや重量物の配置の工夫などが進み、通常のロングスケートボードなみのデッキ柔軟性を実現しているモデルが増えてきました。

中には画像のようにバッテリー内蔵タイプでもかなりの柔軟性を確保したモデルも出始めています。

 

またBackfireシリーズはトラックにも力を入れ始めており、その乗り味とコントロール性のコストパフォーマンスの高さは是非一度体感してほしいところ↓

 

2019年に入ってからまた徐々にデッキの硬い電動スケボーが姿を現していますが、これらは高速走行時の安定性の向上を狙ったもの。

各ブランドがトラックの質にもこだわり出した結果、昔のように「デッキが硬いから乗れたもんじゃない」ということはあまりありませんが、それでも多少は低速走行時の応答性や快適性はやや犠牲になる傾向があります。

デッキや乗り味の硬い電動スケボーに乗る場合は、扱いこなせるようにしっかりと乗り方をマスターしておきたいところですね。

乗り方が不安な人はこちらをチェック↓

 

まとめ│電動スケボー購入時は最新のトレンドを把握して選択するべし!

もう一度おさらいしますが、最新の電動スケボーには以下のようなトレンドがあります。

  1. 最高速度をウリにしていない
  2. ロングスケートボードがベース
  3. デュアルハブモーターを採用
  4. 乗り味に柔軟性がある

 

電動スケボー購入時に一番怖いのが、やはりスペックからは見えない部分で失敗すること。

特に「加減速のスムーズさ」と「旋回性」は製品によって大きく異なり、同じ最高速度40km/hの電動スケボーでも、乗ってみると全然違うなんてことはよくあることです。

最も大切なのは、最高速度だけで判断しないこと。

そして、デッキの柔軟性が乗り味に大きな影響を与えるということです。

その他のトレンドもある程度は各種レビュー等で確認できるので、必ずチェックしておきたいですね。

加えて、初心者は「ブレーキがスムーズなモデル」を選ぶことが大切で、ここに言及されているモデルを選ぶと失敗するリスクは激減します。

 

個人的なおすすめはやっぱり「Backfire G2s」

最高速度、後続可能距離、加減速のスムーズさ、旋回性、柔軟性と、どれを取っても高いレベルで完成しています。

詳しいレビューはこちら↓

 

※現在は後継機の「Backfire G2t」が販売されています。

最新モデルG2tのレビューはこちら↓

是非失敗のない選択をして、電動スケボーの楽しさを満喫してください♪

 

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