便利なだけじゃない!MTバイクとの違いからスクーターの魅力に迫る

ヤマハ XMAX 2019 04 ジャンル

管理人は昔「スズキ ZZ」や「ヤマハ マグザム」といったスクーターに乗っていましたが、これらを買うときにはシフト操作のあるMTバイクとも比較し、かなり悩んだことを覚えています。

スクーターには日常の使い勝手の良さという最大の武器がありますが、もっとも心配だったのが「すぐに飽きるんじゃないか」という点。

つまり、日常の使い勝手以外にも「楽しさ」を求めていたわけですね。

まぁ欲張りっちゃ欲張りなんですが、でも同じように悩んでいる人、実は意外と多いんじゃないでしょうか。

そしてスクーターに乗っている間はずっと「MTバイクに乗り換えたら毎日楽しいんだろうなぁ」なんて考えていました。

 

ところが、いざ乗り換えてみて最初に思ったのが「スクーターって意外と面白かったんだな」ってこと。

MTバイクに乗り換えて早2年、実は今スクーターが欲しくてたまらなかったり・・・笑

一体スクーターの何が楽しいのかを含め、今回は項目別にMTバイクと比較する形でスクーターの魅力に迫ってみたいと思います。

アイキャッチ画像引用元:フォトライブラリー:XMAX – バイク・スクーター│ヤマハ発動機株式会社

スクーターの魅力をMTバイクと項目別に比較!

スクーターほど他のバイクと比べて明確に線引きされているジャンルって他にはありませんよね。

中にはスクーターのことをバイクと呼ぶことに抵抗を感じる人もいるくらいで、確かにその特徴は他のバイクとは一線を画します。

 

まず、ここではマニュアルトランスミッションを搭載したバイクを「MTバイク」と呼ぶこととします。

要するにシフト操作(ギアチェンジ)が必要なバイクのことで、両足は棒状のステップ(バックステップ)に乗せるのが一般的(アメリカンなど例外もあり)

一方、「スクーター」とはフロア状のステップ(ステップボード)に両足を乗せて運転するバイクの総称です。

 

運転が楽しいと言われるMTバイクと比べて、スクーターはつまらない、退屈と思われがちですが、実はスクーターにはスクーターの良さがあります。

そんなわけで今回はスクーターの魅力に迫るべくMTバイクと比較してみたわけですが、その項目は次の3つ。

  1. 操作性
  2. 快適性・利便性
  3. スポーツ性

 

1.操作性

一般的にスクーターには遠心クラッチと無段変速機(いわゆるCVT)が搭載されており、自分でシフト操作を行う必要がありません(「Vespa PX 150/125」などの極一部車種を除く)

一方、MTバイクは常に自分でシフト操作を行う必要があります。

実用面ではこのシフト操作の有無が最も大きな違いですね。

シフト操作の有無で免許も細分化されており、各種AT限定免許ではMTバイクを運転することはできません。

 

もう一つの大きな違いが後輪ブレーキのかけ方。

基本的にスクーターは左手のレバーが、MTバイクは右足のレバーが後輪ブレーキに該当します(これまた一部例外あり)

スクーターはブレーキ操作が自転車と同じなので、多くの人にとって初めてでも取っ付きやすいはず。

MTバイクは左右の両手足を使ってバイクを操縦しますが、スクーターであれば両手だけで事足ります。

 

操作性については、MTバイクは操作が複雑で多い分、そこが楽しいと思えるかどうか。

シフト操作が不要な分、スクーターの方が運転が簡単なのは言うまでもありませんね。

 

2.快適性・利便性

ヤマハ BW'S125 2019 01

引用元:特長紹介:BW’S125 – バイク・スクーター | ヤマハ発動機株式会社

スクーターの多くは柔らかめで幅広なシートを採用しており、かつステップに足を置いてイスのように座ることが可能なため、長時間運転していても疲れにくいのが特徴です。

このため、市街地走行だけでなく、実は長距離を走るツーリングにも向いています。

またほとんどのスクーターは車体を挟み込むように跨ぐ必要がないため、服装の自由度も高め(タイトなパンツやスカートもOK)

 

収納スペースの豊富さもMTバイクにはない大きなメリットで、一般的なスクーターはシート下に通称「メットインスペース」と呼ばれる大容量の収納スペースを持ちます。

その名のとおりヘルメットを収納することが可能で、ホンダのフォルツァやリード125などはフルフェイスヘルメットを2つも収納することもできます。

 

最近は荒れた路面のキャンプ場でもPCXやフォルツァなどをよく見かけますが、ホントに今のスクーターは万能だなぁと感じますね。

 

3.スポーツ要素

ヤマハ TMAX 2019 01

引用元:フォトライブラリー:TMAX530 – バイク・スクーター | ヤマハ発動機株式会社

スクーターは一般的なMTバイクと比べるとどうしても絶対的な速さは劣りがち。

その理由は乗車姿勢に起因するコントロール性の低さにあります。

スクーターの多くはイスに座るような姿勢で乗車することになるため、確かに楽ではありますが、バイクとの一体感は得られにくいというのが正直なところです。

一般的に乗車姿勢が前傾になればなるほどバイクとの一体感は得られやすく、スポーツ走行にもマッチする傾向にあります(裏を返せばMTバイクでもアメリカンなどはスポーツ走行には不向き)

そのため本格的なスポーツ要素を求めるのであれば、MTバイクを選んだ方が無難かもしれません。

特にスクーターでコーナーを速く走るには独特かつ高度なテクニックが求められるので注意が必要。

 

しかし、見逃せないのが加速の鋭さ。

もしかすると誤解している人もいるかもしれませんが、同排気量であればスタートダッシュでMTバイクがスクーターに勝つのは困難です。

それほどスクーターのスタートダッシュって優秀なんですよ。

スクーターは自動遠心クラッチや無段変速機の採用によって加速効率が良く、例えば250ccクラス同士なら少なくとも30mあたりまではスクーターがリードするはず。

0-100(100mまでの加速)となるとさすがにMTバイクのスポーツモデルなどが勝りますが、ここで注目したい大きな違いは「スクーターなら頑張らなくても速い」という点ですね。

MTバイクでスクーターと張り合うとなると、かなり高回転まで引っ張るか、シフト操作によるロスを最小限に留めなければなりません。

加えて適切なクラッチミートも技術を要しますね。

一方スクーターならアクセルをひねるだけで最適なクラッチミートが決まり、かつ効率的な回転数を維持して加速してくれます。

そのため初心者が乗っても速く、かつピーキーさがないため安全。

 

また、絶対的な速さがMTバイクに敵わないとしても、もちろんスクーターでもスポーツ走行を楽しむことは可能です。

実際にスクーター限定のミニバイクレースも存在するほどで、スポーティーな走りを楽しめるかどうかはまた別の話というわけですね。

 

まとめ│スクーターは意外と楽しめる

MTバイクはスクーターと比べて操作が多いですが、これが「バイクを操る楽しみ」を生み出しているのは間違いありません。

シフト操作一つ取っても熟練度やテクニックによって良し悪しが決まりますから、上達を目指す楽しみもあります。

逆にスクーターの主な操作はアクセルとブレーキのみなので、運転が簡単な分「バイクを操る楽しみ」はやや希薄なのが正直なところ。

しかしこれはややMTバイク寄りな意見で、MTバイクのシフト操作の手間を味と捉えるか、スロットルをひねるだけでOKなスクーターを楽と捉えるか、実際は人によって感じ方は様々なはず。

もし複雑なシフト操作を面倒としか思わないようであれば、スクーターを選んだ方が無難なのは間違いありません。

 

加えてスクーターにはMTバイクにはないお手軽さとスタートダッシュがあるので、街中を軽快に走るのは大の得意です。

125cc以上であれば30km/h制限もなく、他の交通をリードするような走りも可能。

しかも「ライダーが頑張っている感」がなく、この軽快さはかなりクセになりますよ。

 

ともすればスクーターは運転が簡単でつまらない、退屈と思われがちですが、

「街中で軽快」

これだけで十分楽しめます。

 

MTバイクに乗るとブリッピングだの倒し込みだのタイヤを端まで使いたいだのいろいろ意識しがちですが、スクーターに乗るとそんなしがらみからは一気に解放されます。

何も考えずにアクセルをひねるだけで速いスクーター。

またマグザムに乗りたい・・・笑

マグザムとの思い出。250ccビッグスクーターは魔法の絨毯だった。
今回はちょっと過去を振り返って、10年間そばにいてくれたかつての愛車「ヤマハ MAXAM(マグザム)」についてまとめてみたいと思います。もし中古で購入を検討している人がいれば、是非参考にしてください。