6万円台の電動スケボーWINboard Spark Sをレビュー!その評価は…?

電動スケボーWINboard Spark S 02 レビュー

先日WINboardのオフロード対応電動スケボー「Spark X」についてレビューしましたが、実はこのSpark Xには兄弟モデルが存在します。

それが今回紹介するストリートモデルの「Spark S」

この電動スケボーのすごいところは、スペックや特徴の割に安すぎるということ。

いや、その価格の割にしっかりと要点が抑えられていると言うべきか。

パッと見はごく一般的なロングスケートボードタイプの電動スケボーなのですが、実はよく見ると他にはないこだわりが感じられる部分がたくさんあります。

Spark Xと同様、こだわるべきところにはこだわり、それでいて必要最低限なスペックに絞ることでうまくコストダウンされています。

「電動スケボーは気になるけど安いのはちょっと怖い。
でも高いものを買って失敗もしたくないなぁ・・・。」

と、これまで購入に踏み切れずにいたあなた!

これは大きなチャンスですよ!

電動スケボーWINboard Spark Sのスペックと外観

 引用元:WINboard Spark S(Yahoo!ショッピング)

まずは基本的なスペックをチェック!

  • 最高速:40km/h
  • 航続可能距離:~25km
  • 重量:約8kg
  • デッキサイズ:950mm×240mm
  • ウィール直径:96mm
  • トレッド:285mm(全幅)
  • 登坂能力:25%(14度)
  • 耐荷重:100kg
  • 防塵防水:IP65

最高速度は40km/hで航続可能距離は最大で25km。

数値だけを見れば「昨今では平凡なスペック」と言わざるを得ませんが、実際に乗ってみるととても加速が良いことに驚きます。

実は昨今はハブモーター仕様の電動スケボーであっても最高速よりもトルクを重視するセッティングがトレンドで、これは2019年に入ってきてから見られるようになった傾向です。

以前紹介した2019年モデルの電動スケボー、Backfire G2tMaxfind MAX4なども同じ傾向にあります。

このため、同じ最高速40km/hのモデルでも、1~2年前のハブモーター仕様の電動スケボーより圧倒的に速く感じられます。

これは本当に1年ほど前には考えられなかったことで、当時はハブモーター仕様の電動スケボーはベルトドライブの電動スケボーと比べて加速が鈍いのが常識でした。

もちろん、今でもベルトドライブの方が加速に優れる傾向にあるのは変わらないのですが、ハブモーター仕様の電動スケボーでも十分にトルクフルで、ちょっとした坂道ならグングン登っていきます。

特に最高速度が40km/h程度であれば熱による心配もほとんどありません。

このSpark Sも例外ではなく、乗ってみればパワフルな動力性能を誇る最新型の電動スケボーであることがわかります。

この辺りは実際に乗ってみないとわからないポイントですね。

いい意味で裏切られました。

 

走り出すと「キュイィィィィン」といったモーターらしい独特の音が聞こえ、気分はさながらコ○ン君。

とはいえ、当然コ○ン君のターボエンジン付きスケートボードのような大きな音はせず、昼間に乗れば遠くの喧騒にかき消されるレベルです。

少なくともベルトドライブの電動スケボーと比べれば圧倒的な静粛性を誇ります。

 

ちなみに防塵防水性能はIP65で、これは「粉塵が中に入らない」こと、及び「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない」ことを満たす保護等級です。

要するに「塵や水によって動作や安全性が影響を受ける可能性はほとんどない」ということ。

不意の雨でもあわてる必要はありません。

 

電動スケボーWINboard Spark S 01

外観はエッジが効いていてかなりカッコ良いですよね。

実はこのデッキの造形はかなりのこだわりが詰め込まれた結果で、詳しくは次項で説明したいと思います。

グラフィックは「ストライプ」と「スパーク」の2種類から選択可能。

購入したのはスパークですが、あまり主張しすぎない色使いがお気に入りのポイントです。

ストライプは無骨でワイルドな雰囲気がおしゃれですね。対照的。

 

電動スケボーWINboard Spark S リモコン

リモコンは兄弟モデルのSpark Xと共通。

Backfire G2sMaxfind MAX4も同じリモコンを採用しており、つまりこれらと同様のESC(スピードコントローラ)が採用されていると思われます。

これらは既に広く評価されているもので、実際にアクセルオンでロケットスタートすることも、アクセルオフで急ブレーキがかかることもありません。

リモコン操作に対して常にマイルドな挙動を示すので非常に安心感があります。

 

操作方法ですが、側面のダイヤルを上に回すと加速、下に回すとブレーキがかかります。

表面上部のボタンが電源ボタン、その下のボタンがスピードモードの変更ボタン。

電源ONの状態で更に電源ボタンを押すと、ボード側のおおよそのバッテリー残量を確認できます。

スピードモードはハイ、ミディアム、ローの3種類から選べます。

慣れてくればハイスピードモードしか使わなくなりますが、初心者にとっては安心の機能ですね。

加減速用のダイヤルの下には前進後退の切り替えスイッチもあります。

 

電動スケボーWINboard Spark S デッキ背面ディスプレイ

リモコン自体はごくシンプルですが、Spark Sはデッキ背面にディスプレイがあり、ここでもボード側のバッテリー残量を確認できます。

細かなパーセント表示で確認できるので、シンプルなリモコンを採用しているデメリットがなくなっています。

どうせリモコンにディスプレイがあっても走行中に見ることはないので、シンプルで使い勝手の良いリモコンを採用するという意味で、これはなかなか良い組み合わせですね。

ちなみに、誤ってこのディスプレイを二日半ほどつけっぱなしで放置してしまいましたが、その間のバッテリー残量の変化はわずか3%でした。(バッテリー容量は6.6Ah)

1ヶ月放置しても50%も減らない計算。

バッテリーは空の状態で放置すると劣化しやすくなるのですが、これなら少し使用しない期間があっても安心です。

 

電動スケボーWINboard Spark S 付属品

同梱物はリモコン、リモコンケース(ソフト)、取説、充電器、Tツールなど。

当然ですが必要なものは全て揃っています。

一応トラック調整などのための最低限の工具は付属しますが、ハブモーター仕様なので基本的にメンテナンスフリーで使えます。

トラックも吊るしの状態でも十分に使えますが、普通のスケボーと同じように自分の好みでセッティングすることも可能です。

具体的にはトラック中央の大きなピン(キングピン)にトラックを固定するナット(キングピンナット)を締めれば固く安定感が増し、緩めれば曲がりやすく柔軟な乗り味に変化します。

 

電動スケボーWINboard Spark Sは安いのに形状へのこだわりがすごい!

電動スケボーWINboard Spark S ドロップスルー方式

Spark Sを一目見て最初に感じたのは「なんだか低いぞ」ってこと。

なんとこのSpark S、トラック埋め込み型のドロップスルー方式が採用されているんです。

これはダウンヒルなどの高速走行用のロングボードなどに採用される手法で、トラックの一部をデッキ上面までスルーさせることで、デッキの高さを低くするもの。

自動車で言うところの「車高」を下げることで、高速走行時の安定性向上が期待できます。

え、これ6万円台の電動スケボーですよね?

すごいこだわり・・・。

これまで管理人が乗ったことがある電動スケボーでドロップスルー方式が採用されていたのは、オフロード対応モデルのBackfire Ranger X1と発売時約10万円だったTeamgee H9の2台のみ。

 

しかも、Spark Sにはかなり大きな「コンケーブ」がついています。

ボードを前後から見たときに、デッキの両端が反り上がっていることがおわかりいただけるでしょうか↓

電動スケボーWINboard Spark S コンケーブ 02

この反りをコンケーブ(concave)と言います。凹面の意。

コンケーブがあることでターン時に左右に踏ん張りやすかったり、荷重をかけやすいというメリットが得られます。

ここまでこだわられたミドルクラスの電動スケボーって、これまであまり目にしたことがありません。

 

電動スケボーWINboard Spark S 03

真上から見たときのデッキの形状は、もしかするとちょっと特殊に見えるかもしれませんね。

一般的な電動スケボーより、中央が角ばった形状で広くなっています。

実はこの形状にも意味があって、まずはドロップスルー方式によって下がったデッキがウィールと干渉するのを防ぐということ。

もう一つの理由が、できるだけデッキ幅を取ることでコントロール性を高められるということ。

先のコンケーブと広いデッキ幅のおかげで、他の電動スケボーよりクイックな動きが可能です。

最初乗ったときはこの原理がわからず「やけに曲がるボードだな」と感じたのですが、すぐに慣れて今度はかなり扱いやすく感じるようになりました。

40km/h付近のクルージングをメインとするなら少しだけキングピンナットを締めて乗り味を硬くしても良いかもしれませんが、そのままでも慣れれば怖さを感じるほどではありません。

むしろデッキが硬く重心が低いので、高速走行時の安定感は想像していた以上。

ウィールも96mmとストリート仕様の電動スケボーとしては大きい方なので、ちょっとしたギャップなら難なく乗り越えられます。

高速走行時はデッキのエッジ部分に荷重がかからないよう、後足をやや斜めに置いて乗ると良いかもしれませんね。

 

総じて、WINboard Spark Sはこの価格帯はおろか、上位の電動スケボーと比べても形状へのこだわりが強く、その結果高い操作性と安定感を獲得しています。

中華電動スケボーもだいぶ進化してきたというか、「わかってきたな」という感じですね。

電動スケボーWINboard Spark Sの気になる点

コスパに優れるWINboard Spark Sですが、どこかに妥協点があるのでしょうか。

Backfire G2tMaxfind MAX4などと比べて劣るところがないと、価格差の説明が付きません。

というわけで、徹底的にチェックして気になるポイントを洗い出してみました。

もしこれらが気にならないようであれば、Spark Sはかなりお買い得な電動スケボーと言えると思います。

 

細部のつくりがやや粗い

正直に言えば、少々作りが荒いと感じられるところがあります。

例えばデッキテープの処理の仕方。

Spark Sはドロップスルーやコンケーブによる複雑な形状を有しており、デッキテープは3枚に分かれています。

このため貼るのが難しいことはわかりますが、末端の処理はもう少しうまくできそうな気がします。

またドロップスルー部分の長穴の加工も取り付けに支障がない範囲で適当さが感じられます。

とはいえ、いずれも性能面には影響がない部分ですし、これまでの画像を見ていただければお判りの通り、遠目に見て気づけるものでもありません。

なので、「こういったところにコストをかけないことで価格を抑えているのだな」と理解することもできます。

造形美のようなものを求める人にはおすすめしませんが、ハードに使いたい人や「スケボーは汚れるものだ」とわかっている人にとってはある意味お得感があります。

 

全体的に乗り味が硬い

電動スケボーの乗り味はデッキの硬さで大きく2つに分かれます。

一つは普通のスケボーのようにデッキに柔軟性があり、乗り心地や低速域での操作性に優れたもの。

もう一つはバッテリーやESCのハウジングの関係でデッキが硬く、柔軟性がない代わりに高速域での直進安定性が向上したもの。

WINboard Spark Sは全く柔軟性がないわけではありませんが、どちらかといえば後者に当てはまります。

この辺りは好みもありますが、個人的には今後は欧米を中心とするハイエンドATモデルの影響から、徐々にデッキが柔軟な電動スケボーは姿を消すのではないかと予想しています。

普通のスケボーと電動スケボーの差が大きくなりつつあるような感覚。

 

乗り味が硬いことのメリットとデメリットですが、メリットは先述のとおり高速域での直進安定性が高いこと。

デメリットは乗り味がピーキーになり、初心者にとってやや扱いが難しくなることです。

ただし、これはあくまで初心者にとっての話であって、慣れの問題。

デッキが硬いと低速時の旋回性もわずかに劣りますが、Spark Sには深いコンケーブがあるので、これを有効活用してうまくエッジに荷重をかけることで改善できます。

デッキが硬い電動スケボーでもしっかりと乗り方をチェックしておけば安心です。

 

電動スケボー「WINboard Spark S」の総評

価格の割にしっかりと要点が抑えられており、かつ他の電動スケボーにはない走りへのこだわりが感じられる「WINboard Spark S」。

確かに、よく見れば細部に粗さも見られますし、乗り味も硬めで意のままに操れるようになるにはほんの少し慣れが必要です。

ただ、パワフルな加速力と直進安定性の高さは上位のライバルモデルにも負けていません。

40km/hを超えるスピードを求めないのであれば、WINboard Spark Sは十分に検討できるというか、むしろ自信を持っておすすめできます。

個人的には、もう1~2万円ほど高くてもおかしくなかったように感じられるほど。

 

正直に言えば、買う前は「安いなりだろう」と思っていたんですよ。

しかしフタを開けてみれば驚きしかありません。

それだけ電動スケボーの低価格化、価格帯の多様化が進んでいるということの表れでもありますが、特にSpark Sはお得感が感じられる1台です。

是非そのパワフルな加速で爽快な走りを楽しんでみてください♪