速く走るために、あなたならまず何をしますか?
ハイグリップなタイヤに替える、
足回りをいじる、
馬力を上げる・・・
もちろんどれも効果的です。
しかし、実はもっとお手軽に“操作性”を向上させることで早く走れるようになる方法があります。
それは足元、つまり「靴」にこだわること。
車のカスタムとは違い、ドライビングシューズを履けばドライバー個人のステータスを底上げすることが可能です。
しかし、最近はおしゃれを重視したファッショナブルな「なんちゃってドライビングシューズ」が増えていて、選択が難しくなっています。
「ドライビングシューズを試したいけど、どれを選べば良いのか、何を重視して選べば良いのかわからない」
そんなあなたのために、今回はドライビングシューズの選び方と、具体的なおすすめドライビングシューズを紹介します。
本格的なドライビングシューズからカジュアルな使い方も可能なハイブリッドモデルまで、運転を意識したシューズを使って効率良くドライビングテクニックを磨いてみませんか?
アイキャッチ画像引用元:スパルコ ドライビングシューズ ZANDVOORT(ザントフール) (Yahoo!ショッピング)
ドライビングシューズとは?レーシングシューズよりカジュアル?最大の特徴はかかとの形状!
引用元:スパルコ ドライビングシューズ SL-17(楽天市場)
ドライビングシューズとは、その名の通り運転に適した靴のことです。
その最大の特徴はかかと部分までソールでカバーされていること。
運転中はかかとを支点にペダルを踏んだり緩めたりしますが、かかとまで回り込んだソールによってこれらの動作(ペダル操作)をスムーズに行うことが可能になります。
また、ラバー製ソールや滑り止めによって、スポーティーなペダルにおいても靴底が滑りにくいのもポイント。
上記の通りかかとまでソールで覆われて滑りにくくなっているため、かかとでしっかりと足を支えることができ、より繊細かつ安定したペダル操作が可能になります。
ドライビングシューズはその造りも特徴的で、基本的にはアッパーからソールまで一枚革で作られているものが多いため、足にフィットしやすく、柔軟性があってよく“しなる”のという特徴を持ちます。
加えてソールも薄い傾向にあるため、一般的な靴と比べてペダルからのフィードバックを得やすく、「半クラッチの感覚」がつかみやすかったり、「回転数を合わせたドライビング」や「繊細なアクセルワーク」の助けにもなります。
このため、早く運転に慣れたい人や繊細なペダル操作を身に付けたい人にもおすすめ。
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ドライビングシューズとレーシングシューズの違いは?
引用元:スパルコ レーシングシューズ SLALOM RB-3.1(楽天市場)
ドライビングシューズより更にスポーツ走行に適した靴がレーシングシューズと呼ばれるものです。
レーシングシューズとは、その名の通りレースに参加する際に着用することを目的とした靴のこと。
一般的にはFIA(国際自動車連盟)が定めた基準をクリアしたものを指します。
FIAの基準をクリアするために耐火性に優れ、足首保護のためにハイカットになっているものが多いのが特徴です。
レーシングシューズの他に「カートシューズ」や「サーキットシューズ」と呼ばれるものもあります。
これらもドライビングにおける操作性を高めた専用の靴のこと。
名称の具体的な定義はややあやふやですが、レーシングシューズと異なりFIAの基準に適合していないものについてはこれらの名称が用いられることが多いようです。
いずれもソールが極端に薄いため、足裏で路面状況を感じ取りやすく繊細な操作もしやすいのですが、反面歩行には適していません(長時間歩くと足が痛くなりやすい)。
一方でドライビングシューズは普段履きもOKなものも多く、ここが一番の違いと言えるかもしれませんね。
(余談)裸足や靴下で運転はできるの?
足裏の感覚を優先するあまり靴を履かないという選択を考える人もいるかもしれませんね。
まず法的な問題を考えてみましょう。
道交法 第70条では次のように定められています。
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と安全運転の義務を定めています。
道交法では裸足や靴下で運転することを直接禁じてはいませんが、この第70条を引用して「靴を履かずに確実な操作が可能なのか」と問われる可能性はあります。
・・・正直に言って、個人的には裸足でも余裕で確実な操作が可能だと思いますし、ヒールやブーツで運転するくらいなら脱いだ方が何倍もマシだとも思います。
むしろ、靴がない分ペダルからダイレクトに情報を得られることが大きなメリットになるとすら考えています。
しかし、それでもいざというときのことを考えるとおすすめはできません。
例えば事故を起こした場合(巻き込まれた場合を含め)、足が挟まれたときに靴を履いているかいないかでは怪我の程度に著しい差が生じる可能性がありますし、事故後に車外に飛び出せばそこは破損したパーツやガラスが散乱しているかもしれませんよね。
また、中には「実際に長時間にわたって裸足で運転した際にかかとが痛くなった」という経験がある人もいるのではないでしょうか。
こうなれば“確実な操作”ができるかどうかはやや怪しくなってしまいます。
また、脱いだ靴を置く場所にも注意が必要ですよね。
そのまま足元に置いておいて、万が一ブレーキペダルの向こう側に挟まってしまったら・・・と考えるとゾッとします。
実は管理人も靴を脱いで運転をすることが習慣になっていた時期がありました。
しかし、あるとき管理人の運転する車の目の前でバイクが転倒したにもかかわらず、靴を履くのに手間取ってすぐに手伝いに出られないという事態に遭遇。
それ以来 裸足で運転するのはやめて、代わりに靴にこだわるようにしています。
機能的なドライビングシューズを履けば十分にペダルからのレスポンスを得ることが可能ですし、あえて裸足にこだわる必要性もないんですよね。
おすすめのカジュアルドライビングシューズ10選!
さて、ドライビングに適した特徴をもつ“真のドライビングシューズ”について解説しましたが、先述の通り昨今のドライビングシューズは「見た目でなんとなくそう呼ばれている程度のもの」がかなり多いように感じられます。
要するに機能性に優れない「なんちゃってドライビングシューズ」が多く存在するわけです。
せっかくのドライビングシューズ、ちゃんと運転に適したものを選びたいですよね。
そこで、ここから先は実用性を兼ね備えたドライビングシューズを10モデルに絞って紹介してみたいと思います。
今回は機能面と見た目のバランスを考慮しながらおすすめ順に挙げていきます。
あくまでドライビングシューズなので、機能面が5段階評価、見た目は管理人の独断と偏見で3段階評価。
是非参考にしてみてください。
1.プーマ ドリフトキャット 7(+他)
引用元:プーマ BMW M モータースポーツ ドリフトキャット 7 ウルトラ(楽天市場)
- 機能性 ★★★★★
- 見た目 ★★☆
スポーツ用品ブランドとして有名なプーマはドライビングシューズも多数ラインナップしています。
なんと公式のプーマオンラインストアでも「モータースポーツ」というジャンルが用意されているほどの充実ぶり。
フェラーリやBMW、ポルシェなどの有名ブランドとコラボしたモデルも多く、それだけでもかなり本格的だということがわかりますよね。
プーマのドライビングシューズといえば「スピードキャット」、「フューチャーキャット」、「ドリフトキャット」の3大モデルが有名です。
これらはどれも機能的にはまぎれもない“本物”なのですが、気になるのはカジュアル履きとして通用するかどうか。
結論から言うと、超軽量でソールが薄いため、長時間歩くような用途では足が痛くなる可能性があります。
その分、運転するには申し分ない操作性を発揮するわけですが・・・。
また、ソールの厚い靴と比べて雨に弱め。
3モデルの違いですが、スピードキャットは元祖プーマ製ドライビングシューズ。
このシューズが評価を得たため、今日のプーマのドライビングシューズラインナップがあると言っても過言ではありません。
フューチャーキャットはひもを通す部分が斜めになっています↓
引用元:プーマ BMW MMS フューチャーキャット ウルトラ(楽天市場)
おしゃれ上級者にはハマるかもしれませんが、個人的には日常使いするにはちょっとクセが強いかも?w
とはいえ、これによってフィット感が向上しつつ、しっかりと締めても足の甲を圧迫することがありません。
ドリフトキャットはスピードキャッと同様のシンプルな見た目のまま改良が施されたモデルですが、見た目の好みで選んでも大丈夫。
見た目といえば形状と同じくらいカラーリングも重要ですが、中でもドリフトキャットのライフスタイルモデル(LS)はアッパーのデザインとモノトーンカラーの相性が良い感じ↓
プーマのドライビングシューズ3モデルは「とにかく性能にこだわりたい」という人におすすめ。
公式のプーマオンラインストアでは、他にもさまざまなブランドとコラボしたドライビングシューズを探すことができます↓
2.スパルコ SL-17
引用元:スパルコ ドライビングシューズ SL-17(楽天市場)
- 機能性 ★★★★★
- 見た目 ★★☆
スパルコは、レーシングスーツ、シューズ、グローブ、シートやステアリングに至るまで、レース関連アイテムを豊富に扱う有名ブランドです。
そんな本格的なアイテムを多数取り扱うスパルコから2019年に発売したドライビングシューズが、「SL-17」。
レーシングシューズのソールをそのまま使用しており、本格的なスポーツ走行にも対応します。
機能的には先のプーマの3大モデルと同等かそれ以上。
それでいて「TIME 77」や「ESSE」などの従来モデルと比べてかなりよりカジュアルユーズが似合うデザインに進化しました。
もし積極的にドライビングスキルに磨きをかけたいのであれば、スパルコ製のドライビングシューズは強い味方となってくれるはずです。
3.スパルコ ザントフール
引用元:スパルコ ドライビングシューズ ZANDVOORT(ザントフール) (Yahoo!ショッピング)
- 機能性 ★★★★☆
- 見た目 ★★★
同じくスパルコの2019年発売モデル、「ZANDVOORT(ザントフール)」。
従来のスパルコのドライビングシューズと異なり「スパルコ」の主張が控えめで、パッと見はごく一般的なスニーカーそのもの。
と思わせておいての靴裏の強い自己主張もおしゃれです。
しかし名門スパルコが送り出すドライビングシューズだけあって、機能面は申し分なし。
引用元:スパルコ ドライビングシューズ ZANDVOORT(ザントフール)(楽天市場)
カラーも全7色と選択肢が豊富なのもうれしいですね。
プーマのキャッツやSL-17の純粋なドライビングシューズとしての機能を優先させた結果でこの位置ですが、総合的なバランスを考えれば今イチオシのドライビングシューズはこのザントフールです。
4.ディアドラ ヘリテージ スニーカー
- 機能性 ★★★★☆
- 見た目 ★★★
ディアドラ ヘリテージのスニーカーはドライビングシューズとして売り出されているものではありませんが、十分にドライビングシューズと言える使い心地を誇ります。
ラバーソールがしっかりとかかと側まで回り込んでおり、かつデザインがおしゃれ。
ストーンウォッシュ加工によりビンテージ感が演出されており、もともとのレトロなデザインとカラーの豊富さも相まって、多様なファッションとマッチすること間違いなし。
見た目に違わず履き心地も良く、日常使いにもおすすめの一足です。
5.リーガル 55PRAF
- 機能性 ★★★★☆
- 見た目 ★★★
リーガルは19世紀から続く伝統の革靴ブランドで、現在は日本の(株)リーガルコーポレーションが製造・販売を手掛けています。
リーガルのドライビングシューズはプーマやスパルコのものと比べるとかなりカジュアル寄りですが、実は機能面における完成度はかなりのもの。
そんじょそこらの“スリッポン”や名ばかりのドライビングシューズとは一線を画す出来ですので、「日常の使い勝手を優先させつつ中身(機能)にもこだわりたい」という本物志向の人には打ってつけ。
公式オンラインショップであれば常に最新モデルをチェックすることが可能です↓
6.ウィッ・ジェイ SX3418
- 機能性 ★★★☆☆
- 見た目 ★★★
いわゆる「モカシン」と呼ばれるジャンルの靴です。
モカシンとは、一般的にスリッポン形式の靴のうち、側部と底部が一枚革で作られていて、U字型の甲革が縫合されている靴のことを指します。
こちらのシューズは何と言っても5,000円未満というその価格が魅力的。
それでいてラバーソールがしっかりとかかと側まで回り込んでおり、ドライビングシューズとして扱うことも可能です。
もちろん靴なので個人差はあるでしょうが、履き心地が良いのでカジュアルさ重視で選びたい場合は十分検討に値する一足と言えます。
7.U.S. POLO ASSN. (ユーエスポロアッスン) PLM00353
引用元:ユーエスポロアッスン PLM00353(Yahoo!ショッピング)
お次は「 U.S. POLO ASSN. (ユーエスポロアッスン)」のドライビングシューズ。
先の「ウィッ・ジェイ SX3418」よりややフォーマルなデザインですが、同等の価格帯で販売されています。
価格の割に高級感が感じられますよね。
大人な男性にぴったり。
やはりラバーソールがかかと側に回り込んでいるため、しっかりとドライビングシューズとして機能します。
8.プーマ RED BULL RACING ハイブリッド
引用元:プーマ RED BULL RACING ハイブリッド(楽天市場)
- 機能性 ★★☆☆☆
- 見た目 ★★★
プーマのモータースポーツ系シューズの中でもかなりカジュアルなのがこの一足。
「RED BULL RACING ハイブリッド」は、F1でも活躍するレッドブルとのコラボ商品。
F1におけるレッドブル・レーシングは、2010年から2013年までに4連覇、2019年からはホンダのエンジンを搭載し、2021年にはマックス・フェルスタッペン選手をワールドチャンピオンへと導いた強豪チームです。
機能面ですが、コテコテのドライビングシューズといった感じではなく、先述の通りプーマの取り扱うモータースポーツ系シューズの中では最もカジュアル寄り。
どちらかといえば日常使いに適したスニーカーといった位置付けです。
ソールも薄いわけではなく、クッション性にも優れますが、かかと部分が丸まっているため、一般的なスニーカーと比べればペダル操作が楽で、疲れにくい一足と言えます。
本格的なスポーツ走行よりも、「アクティブな日常の中で運転も犠牲にしたくない」といった用途にマッチする一足です。
9.コンバース オールスター OX
- 機能性 ★★☆☆☆
- 見た目 ★★★
とても“真のドライビングシューズ”とは言えませんが、個人的にコンバースのオールスターは一般的なスニーカーの中ではかなり運転に適した一足だと思います。
一般的なスニーカーは各種運動に対応するためにクッション性に優れるものが多いですが、クッション性が高すぎる靴は(ソールが極薄でない限り)足裏の感覚がつかみにくくなるんですよね。
その点、オールスターのソールはフラットである程度の硬さがあるため、ペダル操作時の足裏の感覚をつかみやすいのです。
変に靴が変形せず、ダイレクト感があります。
当然優れたドライビングシューズと比べると厚みを感じますが、ソールがフラットゆえにペダル側を厚く底上げしたような感覚に近く、使い勝手は上々。
やはりラバーソウルがかかと側まで回り込んでいないため、かかと部分が摩耗しやすい(へたりやすい)という欠点はありますが、普段履きを考えるとコスパは高いですね。
10.グラベラ ドライビングシューズ
- 機能性 ★★☆☆☆
- 見た目 ★★☆
最後に紹介するのは楽天で販売されている激安のドライビングシューズ。
激安ですが、カラーが豊富で自分のスタイルにあった1足を選べますし、ラバーソールのかかと側への回り込みなど、細部や機能面はしっかりとドライビングシューズを意識して作られています。
お手軽に「ドライビングシューズとはどんなものか」を体験することができる一足。
他にも安価なモデルはたくさんありますが、この靴のように「ドライビングシューズとしての機能」を持っているかどうかに注意して選びたいですね。
あとがき|カジュアルなだけのなんちゃってドライビングシューズに要注意!
あなたは普段運転するときにどんな靴を履いていますか?
ちゃんと運転に適した靴を選べていますか?
ドライビングシューズと呼ばれる靴はたくさんありますが、実は機能面にまでこだわられたものはそれほど多くありません。
ドライビングシューズを選ぶ際は靴の名称に惑わされず、「その靴が本当にドライビングシューズとして機能するのかどうか」をしっかり考えて選びたいですね。
個人的には、今もっとも注目しているのはスパルコのザントフール。
見た目がおしゃれでスニーカーとしてカジュアルに使えますし、それでいてドライビングシューズとしての機能性も平均以上!
ぜひ運転時の靴にもこだわって、快適かつ1クラス上のドライビングを楽しんでください♪
迅速なご返信ありがとうございます…!
違いはほとんどないとのことで、お店で試着できるので、ネクスターにしようかと思います。
ただ、ペダル操作時のダイレクト感はオールスターの方があるみたいなので気になりますが…笑
試着して、かかとを床につけたまま つま先で壁などを押してみたりしますね。
でも管理人さんがローカットの方がオススメならそっちにするかもしれません笑
ご丁寧に答えてくださりありがとうございます。
Q1. コンバース オールスター OXがお店に無かったのですが『ネクスター 110 OX』でも同じような感じで操作できるでしょうか?
Q2. また、『ネクスタ110 HI』ハイカットのコンバースシューズの場合、操作がまた違った感覚でやりづらいでしょうか?
コメントありがとうございます!
ネクスターやオールスターライトについては、管理人はオールスターよりややクッション性が高いように感じられました。
なので、ペダル操作時のダイレクト感はやや劣るかもしれません。(履き替えて比較するように運転したわけではないので、実際は誤差程度かもしれませんが)
ネクスターやライトは軽さで勝るので、慣れれば悪い靴ではないと思いますよ♪
ハイカットについては、足首の動きが制限されるようであればあまりおすすめはできないです。
この辺りはオールスターもネクスターも違いはほとんどないと思うので、どこかで試着してみることをおすすめします。
履いて、かかとを床につけたまま つま先で壁などを押してみると違いがわかりやすいかも。
個人的にはローカットの方がおすすめですが、とはいえレーシングシューズはハイカットが多いことを考えれば、感触さえ気にならなければ雰囲気的にもハイカットで良いかもですね♪