“バイクの楽しみ方”といえば「ツーリング」が真っ先に思い浮かぶ人も多いですよね。
最近はアウトドアがブームということもあって“キャンプツーリング”に興味津々の方も多いのではないでしょうか。
「でも、あまりツーリングに特化しすぎると日常の使い勝手が悪いのでは・・・。」
そんな心配をするあなたにおすすめしたいのが、250ccの“アドベンチャーツアラー”と呼ばれるジャンル!
“車検がなくてちょっとした遠出もこなしてくれるお手軽排気量”の250ccの中でも、特にツーリングに適したバイクです。
今回はそんな250ccアドベンチャーツアラーをまとめてみたいと思います。
アイキャッチ画像引用元:Vストローム250│スズキ バイク
250ccアドベンチャーツアラーの特徴
一口にツーリングと言ってもいろいろな種類の楽しみ方がありますよね。
ワインディングを気持ち良く走ったり、未舗装の林道を探検してみたり、目的地に向かってとにかく距離を走ったり、荷物を積んでキャンプを楽しんだり・・・
本来どんなツーリングをするのかによってバイクに求められる要素は異なりますが、今回紹介するアドベンチャーツアラーと呼ばれるジャンルのバイクは、ある程度何でもオールマイティにこなすことができます。
250ccアドベンチャーツアラーの特徴は次の通り。
- 積載拡張性が高く、荷物をたくさん積める
- 純粋なオフロードモデルほどではないものの、比較的走破性が高い
- 航続可能距離が長く、遠出に向いている
- 乗車姿勢やシートの快適性に優れ、長時間運転できる
- 風防性能に優れ、疲れにくい
- 当然大排気量のツアラーと比べて格段に軽く取り回しが楽
- 多機能メーター搭載
荷物が積めて長時間乗っても疲れにくい、まさにツーリングに適したバイクと言えそうですよね。
それでいて250ccなので取り回しも楽々♪
250ccアドベンチャーツアラー3モデルのスペック【2019】
2019年現在、250㏄クラスのアドベンチャーツアラーは計3車種がラインナップされています。
まずはスペックを一覧で比較してみましょう。
メーカー及び車名 | 最高出力 | 最大トルク | 車両重量 | 全長×全幅×全高 | 軸間距離 | シート高 | 定地燃費値(60km/h 2名乗車時) | 燃費(WMTCモード値 1名乗車時) | タンク容量 | メーカー希望小売価格 | 外観 |
カワサキ VERSYS-X 250 | 24[33]/11,500(kW[PS]/rpm) | 21[2.1]/10,000(N・m[kgf・m]/rpm) | 有175(kg) | 2,170×860×1,390(mm) | 1,450(mm) | 815(mm) | 31.0(km/L) | 24.8(km/L) | 17(L) | 有629,640(円) | |
カワサキ VERSYS-X 250 TOURER | 24[33]/11,500(kW[PS]/rpm) | 21[2.1]/10,000(N・m[kgf・m]/rpm) | 有183(kg) | 2,170×940×1,390(mm) | 1,450(mm) | 815(mm) | 30.0(km/L) | 24.8(km/L) | 17(L) | 有683,640~(円) | |
ホンダ CRF250 RALLY | 18[24]/8,500(kW[PS]/rpm) | 23[2.3]/6,750(N・m[kgf・m]/rpm) | 有157,無155(kg) | 2,210×900×1,425(mm) | 1,455(mm) | 895(mm) | 44.3(km/L) | 33.1(km/L) | 10(L) | 有702,000~(円) 無648,000~(円) | |
ホンダ CRF250 RALLY Type LD | 18[24]/8,500(kW[PS]/rpm) | 18[24]/8,500(kW[PS]/rpm) | 有156,無154(kg) | 2,175×900×1,360(mm) | 1,430(mm) | 830(mm) | 44.3(km/L) | 33.1(km/L) | 10(L) | 有702,000~(円) 無648,000~(円) | |
スズキ Vストローム250 | 18[24]/8,000(kW[PS]/rpm) | 22[2.2]/6,500(N・m[kgf・m]/rpm) | 無188(kg) | 2,150×880×1,295(mm) | 1,425(mm) | 800(mm) | 39.0(km/L) | 31.6(km/L) | 17(L) | 無570,240~(円) |
個人的には「VERSYS-X 250 TOURER」の高回転型のエンジン特性、「CRF250 RALLY」の軽さ、「Vストーム250」のコストパフォーマンスの高さに目を引かれます。
これに加えて新型の「ツーリングセロー」も比較候補になるかもしれません。
詳しくはこちら↓
ここで紹介する3車種との比較もしています。
1.カワサキ VERSYS-X 250 TOURER
引用元: VERSYS-X 250 TOURER・VERSYSVERSYS-X 250│株式会社カワサキモータースジャパン
なんと言っても名前に”ツアラー”が含まれる「VERSYS-X 250 TOURER」は250ccツーリングマシンの代表モデル!
パニアケースが標準装備されている影響もあるでしょうが、250ccにしては車格も大きく、価格にも納得できるだけの高級感を感じることができるのではないでしょうか。
ただ、ツイッター等で口コミを見るとパニアケース単体はそれほど高品質と言うわけではないようです。
ハードに使う人は社外品の検討をしても良いかもしれませんね。
「VERSYS-X 250」は他の2台と比べるとかなり高回転よりの出力特性なのが特徴的です。
それもそのはず、エンジンは「旧Ninja250(2017)」と共通で、驚くことに数値的には「旧Ninja250」より高出力のセッティングが施されています。
(旧ninja250の最高出力は23kW[31PS]/11,000rpm、最大トルクは21N・m[2.1kgf・m]/8,500rpm)
車重は「旧Ninja250」と9kgしか違わないので、パワフルかつ軽快な走りが期待できそうですね。
ただその分カタログ燃費は3台の中では最も悪い数値となっています。
見た目はひとクラス上のツアラーのようなボリュームを持っていて、画像のようなミリタリーテイストの”カモフラージュ柄”↓があるのも特徴的です。
引用元: VERSYS-X 250 TOURER・VERSYSVERSYS-X 250│株式会社カワサキモータースジャパン
VERSYS-X 250 TOURERとVERSYS-X 250の違い
引用元: VERSYS-X 250 TOURER・VERSYSVERSYS-X 250│株式会社カワサキモータースジャパン
さて、標準モデル「VERSYS-X 250」とは何が違うのか見てみましょう。
まず、同カラーの場合は「VERSYS-X 250 TOURER(以下ツアラー)」と「VERSYS-X 250(以下スタンダード)」の価格差は54,000円です。(スタンダードは629,640円~)
ツアラーには次のオプションが標準装備されています(カッコ内はスタンダードに後付けする場合のメーカー希望小売価格)。
- パニアケース(52,164円)
- エンジンガード(19,656円)
- ハンドガード(10,368円)
- センタースタンド(26,028円)
- DC電源ソケット(7,711円)(別途リレー1,426円が必要)
※オプション設定の「PIAA製LEDフォグランプ(39,096円)」はツアラーにも標準装備されませんが、スタンダードに同フォグランプを取り付けようとした場合は上記のエンジンガード(19,656円)とリレー(1,426円)を取り付ける必要がある点に注意が必要です。
パニアケースだけでも52,164円ということを考えれば圧倒的にツアラーの方がお買い得モデルと言えますね。
いろいろとオプションが装備される分、車重はツアラーの方が約8kg大きいです。
ここをどう見るかといったところでしょうか。
2.ホンダ CRF250 RALLY
3台の中では最も軽量でオフロード寄りのバイクが「CRF250 RALLY」です。
それもそのはず、オフロードモデルの「CRF250L」とは兄弟車の位置づけです。
最大出力やトルク、燃費は同じですが、「CRF250 RALLY」の方が一回り大きく、タンク容量もアップしています。
大型スクリーンやLEDヘッドライト、アクセサリーバーやナックルガードなどの快適装備の存在も大きな違いですね。
ただ価格は全然違うんですよね・・・。
「CRF250L」が「497,880円~」なのでおよそ15万円も高く、更にABS付だと70万を超えます。
価格据え置きのローダウン仕様、「Type LD」も設定されていて、こちらは65mmもシート高が低く足つきが改善されています。
小柄な人はこちらも検討してみましょう。
燃料タンクは他車の2台と比べると小さいものの、そこは軽さからくる燃費の良さでカバー。
航続距離は3台の中では最も短いものの、それでも300kmを超える計算ですのでガス欠にビクビクしながら走る心配はなさそうです(笑
ただオフ車ベースな分、今回紹介する3台の中では長時間走った際にもっともお尻に厳しいと言えるかもしれません・・・。
外観は一見スリムに見えますが、スペック的には3台の中では車体サイズが一番大きいのも特徴です。
独特なデュアルライト↓にも目を引かれます。
ロボットっぽい個性的な見た目は街中でも目を引きそう。
日常でも気軽に乗れそうですし、いろんなーシーンが似合う”オールインワン”的な使い方ができそうですね。
3.スズキ Vストローム250
引用元:壁紙ダウンロード│スズキ バイク
「Vストローム250」は他の2台と比べるとかなりお手頃な価格ですよね。
ABSの設定はないものの、60万を切る価格で手に入れることができます。
スペック上は車体サイズが最も小さいですね。
- VERSYS-X 250 TOURER 2,170×940×1,390
- CRF250 RALLY 2,210×900×1,425
- Vストローム250 2,150×880×1,295
車重は「VERSYS-X 250 TOURER」と同程度ですが、控えめな出力設定のおかげか、燃費は単気筒かつ最軽量の「CRF250 RALLY」に迫る勢いです。
タンクも大きく、その航続可能距離は驚きの552.5km!
ツーリングマシンとして驚きのコスパを発揮しそうですね♪
パニアケースフル装備のお姿がこちら↓
ライト下の直線的なカラーリングがアクセントになっていて、リアに負けないくらいフロントにも迫力があります。
うーん、カッコいい・・・。
あとがき
ワインディングを責めるのが目的であれば、「ホンダCBR250RR」や「ヤマハYZF-R25」、「カワサキNinja250」などの方が楽しめるかもしれませんが、アドベンチャーツアラーでも”気持ちよく走ること”は可能です。
特に「VERSYS-X 250」は高出力のエンジン特性ですし、「CRF250 RALLY」には兄弟車譲りの軽快さがあります。
しかし何と言ってもアドベンチャーツアラー最大のメリットはその快適さ。
これまでツアラーと言えば大型というイメージを持っていましたが、これだけ装備の充実した250ccがそろってくるとその考えも改めなければいけないかもしれませんね。
ちなみに管理人の周りで一番人気があるのは「VERSYS-X 250 TOURER」ですが、個人的にはスズキの「Vストローム250」も気になります。
見た目が好みなのもありますが、航続距離550km超えと二気筒なのに明らかに低回転に強そうなスペックが(笑
管理人はバイクにはあまりスポーツ要素を求めていないので、一番自分に合っていそう。
惜しむらくはABSモデルが存在しないことでしょうか。
さて、今回は人気の3車種を比較してみましたが、実は他の250ccバイクでもツーリングができないということはありません。
大切なのはバイクのジャンルと相性の良いツーリングを見極めること。
興味のある方はこちらもご覧ください↓