2018年10月2日、ドイツで開催されたインターモトショーで新型のKATANA(カタナ)が発表されました。
前々から噂はありましたが、ついに実現しましたね。
発売は2019年春!まずは欧州から!
というわけで、今回は新型KATANAの気になるスペックとライバルとの違い、過去のカタナとの比較などをまとめてみました。
購入の検討に向けて是非参考にしてください。
アイキャッチ画像引用元:KATANA(globalsuzuki.com)
復活する「KATANA(カタナ)」の特徴と人気の理由
スズキのカタナといえば、なんと言ってもそのデザインが人気の理由でしょう。
「日本刀」をモチーフとしたその前衛的、ある意味挑戦的なデザインは、国内に留まらず海外でも高く評価されており、今なお根強いファンがいます。
そもそもKATANAはもともと海外向けの車両で、初代とも言える「GSX1100S KATANA」が発売された当初は逆輸入でしか手に入れることができなかったそうです。
この「GSX1100S KATANA」が発売されたのが1981年ですから37年前、生産終了時期ですら2000年と18年も前ですから、当時「GSX1100S KATANA」に憧れていた青年も今や立派なオジサマ。
“リターンライダー”として購入を検討するという人も多いかもしれませんね。
新型のKATANAは37年前のバイクがオリジナルとは到底思えない近未来感を醸し出しています。
世代を問わず親しめるデザインに仕上がっているので、若い人にもウケそう。
ヘッドライト周りは旧型のカタナよりもシャープさが増した印象を受けます。
ライト類はもちろん全てLED。
近未来的ではありますが、昨今は異形ライトの“ストリートファイター”が増えていることもあり、“異質感”はやや薄れたかな・・・?
何が言いたいかというと、「シンプルにカッコイイ!」ってこと。
「やっと時代がKATANAに追いついたな」っていうのが管理人の感想です。感動モノです。
昨今は国内でも「ヤマハ XSR900」や「カワサキ Z900RS」など、ネオレトロを意識したバイクが少しずつ増えています。
「SR400」・・・はちょっと違いますけど、つい先日環境規制に適応して復活するというニュースが流れたばかり。
今、古き良き時代のデザインが愛されているように感じますね。
この新型のKATANAも単なるオールドルックなバイクではなく、いわゆる“ネオレトロ”と呼んで差し支えないでしょう。
ベース車両の「GSX-S1000」は「GSX−R1000」のエンジンをストリート用にチューニングした現行モデルで、俊敏な加速によって街乗りからスポーツライドまで快適にこなす一台。
「スリッパークラッチ」の採用によってシフトダウンで後輪がロックするような心配もなく、当然「ABS」も搭載されています。
リターンライダーや初心者ライダーにも最適なこの現代のマシンが、新型KATANAのベースモデルです。
ちなみに新型KATANAのフロントの「ブレンボ製ブレーキキャリパー」は、よりスポーティーな「GSX−R1000」と共通。
新型KATANAの中身は最新のネイキッドスポーツと言えます。
外観はキープコンセプト!だけど新型KATANA(カタナ)はよりシャープな印象へ。
まずは新旧の外観比較↓
新型KATANA(2019) | ![]() |
GSX1100S KATANA(2000) | ![]() |
こうやって並べるとかなりの相違点がありますが、うまく特徴をとらえていますよね。
新型はやや前のめりでマスが中央に寄っており、高そうな運動性能が見た目からも伝わってきます。
特にリア周りはだいぶシャープになった印象↓
ハンドルは新型の方がかなり高い位置にありますね。
初代KATANAはセパハンであることもアイデンティティの一つかと思っていたのですが・・・(当時も「GSX750S」はアップハンドルでしたが)。
何にせよ、おかげで比較的ゆったりとしたライディングポジションが可能で、万人受けしそうではあります。
でもローハンドルカスタムは流行りそう。
お次は新型の外観をぐるっと見てみましょう。
うーん、かっこいい!!
昔のカタナよりスポーティーな雰囲気が強くなってどこから見ても死角なしですね。
リアシートには「刀」の文字が。
こういうのって日本人でも“グっ”ときますが、海外の人にとってはなおさらたまらないものなんでしょうね。
新型KATANA(2019)と「GSX1100S KATANA」、「GSX-S1000」のスペックを比較!
お次はスペックですが、先述の通り新型KATANAのベースは現行モデルの「GSX-S1000」。
というわけで、今回は2019年発売の新型KATANA(欧州仕様?)と初代の最終型「GSX1100S KATANA」の2000モデル、また新型のベースとなる「GSX-S1000」の2018モデルを加えた3台を比較してみたいと思います。
それぞれのスペックを一覧にするとこんな感じ↓
車名 | 排気量 | 最高出力 | 最大トルク | 車両重量 | 全長×全幅×全高 | ホイールベース | シート高 | 定地燃費値(60km/h 2名乗車時) | 燃料タンク容量 |
新型KATANA(2019) | 999cc | 110kW[150PS]/10,000rpm | 108N・m[11.0kgf・m]/9,500rpm | 215kg | 2,125×830×1,110(mm) | 1,460mm | 825mm | - | 12L |
GSX-S1000(2018) | 998cc | 109kW[148PS]/10,000rpm | 107N・m[10.9kgf・m]/9,500rpm | 209kg | 2,115×795×1,080(mm) | 1,460mm | 810mm | 24.3km/L | 17L |
GSX1100S KATANA(2000) | 1074cc | 70kW[95PS]/8,500rpm | 84.3N・m[8.6kgf・m]/4,000rpm | 232kg | 2,250×740×1,195(mm) | 1,515mm | 775mm | 25.1km/L | 22L |
かつてのカタナと比べると排気量はおよそ75ccほど小さくなっていますが、出力やトルク等のスペックは格段に向上していることがわかりますね。
というか、新型のKATANAは“より高回転型”であることがわかります。
とはいえ、そこは技術的に20年以上の開きがあり、低回転域が犠牲になっているということもありません。
例えばよりスポーティーな現行モデルの「GSX-R1000R」を見れば、最高出力は【145kW〈197PS〉 / 13,200rpm】、最大トルクは【 117N・m〈11.9kgf・m〉 / 10,800rpm】とより高回転型。
「GSX-S1000」をベースとしている新型KATANAは低回転域でも十分にパワフルな味付けであると言えます。
加えて「スリッパークラッチ」や「ABS」などの現代の最新技術が投入されていますし、タイヤ性能もブレーキ性能も格段に向上していることを考えれば、一言で表すと「時代が違う」という感じですね。
250ccクラスではかつての2ストレプリカが神格化されていたりしますが、「大型は単純にテクノロジーの進化の影響が大きい」と言えるのかもしれません。
KATANA(カタナ)のライバルは?スペックを比較!
管理人は「カタナはいつの時代も孤高の存在」だと思うんですよね。
何よりそのデザインは唯一無二で、バイクのことをよく知らない人でもカタナならなんとわかるという人も結構います。
もし比較するなら、同じようにネオレトロと言われるカワサキの「Z900RS」やヤマハの「XSR900」、ホンダならスタイリング的に「CB1000R」あたりがライバルとなるでしょうか・・・。
スペック的には「ヤマハ MT-10」あたりも比較対象になりそうです。
見た目も個性的ですし。
ついでにもう一度ベースとなる「スズキ GSX-S1000」や、ストリートファイターの「カワサキ Z900」も一緒に。
まずは外観の一覧から↓
スズキ 新型KATANA(2019) | ![]() |
スズキ GSX-S1000 | ![]() |
カワサキ Z900RS | ![]() |
カワサキ Z900 | ![]() |
ヤマハ XSR900 | ![]() |
ヤマハ MT-10 | ![]() |
ホンダ CB1000R | ![]() |
外観はやっぱり“七車七様”とでも言うべきで、それぞれ個性的で違った良さがありますね。
スペックはこんな感じ↓
車名 | 排気量 | 最高出力 | 最大トルク | 車両重量 | 全長×全幅×全高 | ホイールベース | シート高 | 定地燃費値(60km/h 2名乗車時) | 燃料タンク容量 | 新車価格 |
スズキ 新型KATANA(2019) | 999cc | 110kW[150PS]/10,000rpm | 108N・m[11.0kgf・m]/9,500rpm | 215kg | 2,125×830×1,110(mm) | 1,460mm | 825mm | - | 12L | - |
スズキ GSX-S1000 | 998cc | 109kW[148PS]/10,000rpm | 107N・m[10.9kgf・m]/9,500rpm | 209kg | 2,115×795×1,080(mm) | 1,460mm | 810mm | 24.3km/L | 17L | 1,131,840円~ |
カワサキ Z900RS | 948cc | 82kW[111PS]/8,500rpm | 98N・m[10.0kgf・m]/6,500rpm | 215kg | 2,100×865×1,150(mm) | 1,470mm | 800mm | 28.5km/L | 17L | 1,296,000円~ |
カワサキ Z900 | 948cc | 92kW[125PS]/9,500rpm | 98N・m[10.0kgf・m]/7,700rpm | 210kg | 2,065×825×1,065(mm) | 1,450mm | 795mm | 25.0km/L | 17L | 950,400円~ |
ヤマハ XSR900 | 845cc | 85kW[116PS]/10,000rpm | 87N・m[8.9kgf・m]/8,500rpm | 195kg | 2,075×815×1,140(mm) | 1,440mm | 830mm | 29.4km/L | 14L | 1,042,200円~ |
ヤマハ MT-10 | 997cc | 118kW[160PS]/11,500rpm | 111N・m[11.3kgf・m]/9,000rpm | 210kg | 2,095×800×1,110(mm) | 1,400mm | 825mm | 23.4km/L | 17L | 1,674,000円~ |
ホンダ CB1000R | 998cc | 107kW[145PS]/10,500rpm | 104N・m[10.6kgf・m]/8,250rpm | 212kg | 2,120×790×1,090(mm) | 1,455mm | 830mm | 22.5km/L | 16L | 1,636,200円~ |
こうやって見ると新型KATANAのスペックはなかなか悪くないことがわかりますね。
それどころかスペックで選んでも良さそうなくらい。
少なくとも「新型のKATANAを選んだけどスペックに不満があって後悔」なんていうことはマレなのではないでしょうか。
あとがき│名車KATANA(カタナ)の復活で日本のバイクブームに火は付くか!?
最近本当にネオレトロを意識したバイクが増えてきました。
どれもオールディーなルックスと先進的な性能、機能を上手く融合しています。
Z900RSの登場で既にブームは始まっていますが、この新型KATANAの登場が起爆剤となるような気がしてなりません。
欧州での発売が2019年春ですから、国内向けに販売があるとしてもまだもうちょっと先になりそうではあります。
しかし、買い替えを検討している人でKATANAが気になる人は、もう少し待ってみる価値がありそうですね。
大いに期待しつつ、国内販売の正式発表を待ちましょう♪
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