バイクの購入を検討するうえで切っても切り離せないのが排気量による違い。
当然大排気量車の方が余裕のある走りが楽しめますが、排気量が大きくなるにつれて日常の使い勝手は悪くなりがち。
250ccを超えると車検も必要です。
しかし、逆に50ccの原付のように排気量が小さすぎるとなかなか走りを楽しむことはできませんよね(30km/h制限もありますし)。
そこで人気を集めているのが250ccクラスや125ccクラスです。
特に125ccクラスは「原付二種」と呼ばれるだけあって、原付並みに日常の使い勝手に優れ、それでいて街中では不足を感じることがないくらい十分な走行性能を誇ります。
維持費も低いためセカンドバイクとして選択する人も多いですね。
よりコンパクトで気軽に乗れるので、昨今では頻繁に250ccクラスと比較されるほどの人気を誇ります。
今回はそんな125ccバイクの特徴に触れつつ、最新の国産125ccバイクをタイプ別に比較してみたいと思います。
意外と車種が多いので、もしかすると新たな発見があるかも・・・。
(上記125ccとは51~125ccのクラスのことを指します。以下同様に50ccは1~50cc、250ccは126~250ccを指すものとします)
アイキャッチ画像引用元:デザイン│Monkey125│Honda
125ccバイクのタイプ別一覧と比較
日常生活における使い勝手に特化した125ccは、50ccと同様「スクーター」のラインナップが豊富です。
加えて、50ccにはない「フルカウル」や「ネイキッド」、「オフロード」等のスポーツ系も選択可能です。
またホンダからは「ビジネスベース」のバイクも複数ラインナップされています。
今回は現行の国産125ccバイクを
- スクータータイプ
- スポーツタイプ
- ビジネスベースタイプ
の3つに大別して、タイプ別に比較をしてみたいと思います。
1.スクータータイプ【125cc】
外観 | ||||||||||||
メーカー及び車名 | ホンダ ディオ110 | ホンダ リード125 | ヤマハ アクシスZ | ヤマハ シグナスX(2019) | ヤマハ BW'S125 | スズキ アドレス110 | スズキ アドレス125 | スズキ スウィッシュ | ホンダ PCX | ホンダ PCX HYBRID | ヤマハ NMAX | ヤマハ トリシティ125(ABS) |
最高出力 | 6.6[9.0]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 8.3[11]/8,500 (kW[PS]/rpm) | 6.0[8.2]/6,500 (kW[PS]/rpm) | 7.2[9.8]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 7.2[9.8]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 6.7[9.1]/8,000 (kW[PS]/rpm) | 6.9[9.4]/7,000 (kW[PS]/rpm) | 6.9[9.4]/7,000 (kW[PS]/rpm) | 9.0[12]/8,500 (kW[PS]/rpm) | 9.0[12]/8,500 +1.4[1.9]/3,000 (kW[PS]/rpm) | 9.0[12]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 9.0[12]/7,500 (kW[PS]/rpm) |
最大トルク | 9.3[0.95]/5,500 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11[1.1]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 9.7[0.99]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 9.9[1.0]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 9.9[1.0]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 8.6[0.88]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 12[1.2]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 12[1.2]/5,000 +4.3[0.44]/3,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 12[1.2]/7,250 (N・m[kgf・m]/rpm) | 12[1.2]/7,250 (N・m[kgf・m]/rpm) |
車両重量 | 100(kg) | 114(kg) | 100(kg) | 119(kg) | 119(kg) | 97(kg) | 109(kg) | 114(kg) | 130(kg) | 135(kg) | 127(kg) | 164(kg) |
全長×全幅×全高 | 1,870×690×1,085(mm) | 1,840×680×1,130(mm) | 1,790×730×1,145(mm) | 1,890×690×1,120(mm) | 1,910×765×1,125(mm) | 1,845×665×1,095(mm) | 1,900×685×1,135(mm) | 1,830×690×1,095(mm) | 1,925×745×1,105(mm) | 1,925×745×1,105(mm) | 1,955×740×1,115(mm) | 1,980×750×1,210(mm) |
ホイールベース | 1,255(mm) | 1,275(mm) | 1,275(mm) | 1,305(mm) | 1,305(mm) | 1,260(mm) | 1,285(mm) | -(mm) | 1,315(mm) | 1,315(mm) | 1,350(mm) | 1,350(mm) |
シート高 | 750(mm) | 760(mm) | 770(mm) | 775(mm) | 780(mm) | 755(mm) | 745(mm) | 760(mm) | 764(mm) | 764(mm) | 765(mm) | 765(mm) |
燃費 WMTCモード値 クラス1 1名乗車時 | 54.0(km/L) | 50.0(km/L) | 54.6(km/L) | 37.3(km/L) | 37.3(km/L) | 51.2(km/L) | 51.0(km/L) | 51.0(km/L) | 50.7(km/L) | 51.9(km/L) | 43.6(km/L) | 43.6(km/L) |
燃料タンク容量 | 5.2(L) | 6.0(L) | 5.5(L) | 6.5(L) | 6.5(L) | 5.2(L) | 6.0(L) | 5.5(L) | 8.0(L) | 8.0(L) | 6.6(L) | 7.2(L) |
メーカー希望小売価格(税込) | 235,400~(円) | 315,700~(円) | 247,500~(円) | 335,500~(円) | 335,500~(円) | 217,800~(円) | 225,500~(円) | 324,500~(円) | 348,700~(円) | 440,000~(円) | 357,500~(円) | 433,500~(円) |
スクータータイプの最大の特徴と言えば、やはり無段変速機の採用によってクラッチ操作・変速操作が不要なこと。
そのため、右手で前輪ブレーキ、左手で後輪ブレーキを操作し、両足はステップ(フロア)に置くだけとなります。
誰でも直感的に操作できるので、老若男女問わず運転は楽々。
またシート下には「メットインスペース」と呼ばれる大型の収納スペースがあるのが一般的で、ちょっとした荷物を積載して走るのも得意です。
このクラスでは「ホンダ リード125」や「ヤマハ アクシスZ」のようにメットを2つ収納することも可能な大容量メットインスペースを確保しているモデルも選択できます。
その利便性の高さから、50ccクラスを中心に“日常の足”として広く認識されているスクーターですが、125ccにもなると車体の軽さに対して十分すぎるほどのパワーがあり、意外とアグレッシブな走りが可能です。
実はもともとスクーターはMTバイクより加速(スタートダッシュ)に優れることが多いんですよね。
更に50ccでは成し得なかったプラスα、かゆいところに手が届く、そんな感じでしょうか。
そのため、実は街中での軽快感、爽快感はMTバイクにも負けません。
また「ホンダ PCX」や「ヤマハ NMAX」などは他とは少し毛色が異なり、パッと見大柄な車体や比較的ゆとりのある乗車姿勢、タンデム向きのシートなど、どこか「ビッグスクーター」的な要素を持つバイクと言えます。
他のスクーターと比べるとホイールベースが長かったり車重が大きかったりするためスポーツ要素はやや控えめですが、積載能力の高さやゆったりとした乗車姿勢によって、平均速度の高いシチュエーションや、長距離を走るような用途にも使える更なる実用性、利便性を実現しています。
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ホンダ PCX(2018年発売)
引用元:デザイン│PCX│Honda
大人気のPCXは2018年にモデルチェンジがありました(2018年4月6日発売)。
フロントライトにボディーカラーのラインが入り、よりスタイリッシュになりましたね。
かつての250ccビッグスクーターのような高級感あふれるたたずまいです。
ポケットからキーを出さなくて良い「スマートキーシステム」も搭載していて、日常の使い勝手の面でも進化しています。
PCXは150㏄にも兄弟車がラインナップされていますが、主な違いは「自動車専用道路を走れるかどうか」。
あとは「125㏄までしか駐車できないスペースを使う機会があるかどうか」も一つの判断基準になりそうですね。
排気量は25㏄しか違いませんから、性能よりもライフスタイルに合わせたチョイスをしたいところです。
こちらの記事でも比較しています↓
ホンダ PCX HYBRID(2018年発売)
引用元:PCX│Honda
PCXの新モデルは、なんと量産用二輪車としては世界初のハイブリッドモデル!
ハイブリッドシステムの搭載によりわずかに燃費が向上していますが、注目すべきは走りの性能。
ノーマルのPCXと比較してトルクは約33%も向上し、走り出しがより鋭く、また登坂性能も向上しています。
モーターアシストは約4秒間ですが、ストップ&ゴーの多い街乗りにおいては十分すぎるほど、その恩恵を味わうことが可能です。
快適な走行と適度なアシストによって低燃費を実現する「Dモード」、アシストを強めてよりスポーツ性を高める「Sモード」の選択が可能で、ホンダのこういった実用的な遊び心はさすがといった感じですね。
発売日は2018年9月14日。
スズキ スウィッシュ(2018年発売)
引用元:スウィッシュ│スズキ バイク
2018年6月26日に発売された新型125㏄スクーター「スウィッシュ」は2017年の東京モーターショーでも展示された1台。
同メーカーの「アドレス110/125」と比べるとやや高級感のある装備が特徴的です。
やや高い位置まで足を投げ出せそうなフットスペースを見ると、普通のスクーターよりややPCXやNMAX寄りかもしれません。
引用元:スウィッシュ│スズキ バイク
ナックルバイザー、グリップヒーター、シートヒーターを標準装備する「スウィッシュ リミテッド」もラインナップ(2018年9月21日発売)。
ナックルバイザーとの一体感はさすが特別仕様車といった感じ。違和感がありません。
ヤマハ シグナスX(2018年発売)
引用元:フォトライブラリー:シグナスX – バイク・スクーター│ヤマハ発動機株式会社
2018年10月4日にマイナーチェンジしたのがヤマハの「シグナスX」(旧シグナスX SR)。
全体的にエッジの効いたデザインはそのままに、ヘッドライトは小さく“キリッ”とした印象を与えるフロントフェイスに変更されました↓
※左がシグナスX SR(2018),右がシグナスX(2019)
引用元:さらにカッコよく、新しいシグナスX – ヤマハ バイク ブログ│ヤマハ発動機株式会社
リアもこのクラスとは思えないカッコ良さ!
メーターもフルデジタル化して全体的に高級感のある1台に生まれ変わったように感じます。
外観からあふれ出るスポーティーさだけでなく、12VのDCジャックや約29Lの大容量メットインスペースなど、日常の使い勝手も犠牲になっていません。
カタログスペック上はボディサイズが多少変わり、車重が1kg増えただけで、あとは変更なし。
シグナスXは先代のSRも車重以上の軽快さと加速感に定評がありましたから、新型もスポーティーかつコンパクトなスクーターを求める人にはおすすめできるのではないでしょうか。
ヤマハ トリシティ125
引用元:フォトライブラリー:トリシティ125 – バイク・スクーター│ヤマハ発動機株式会社
スクーターの中でも異彩を放つのが、前輪2輪の3輪スクーター「ヤマハ トリシティ125」です。
前輪が2つあるメリットは意外と多く、例えば転倒しにくい、悪路走破性が高い、フロントロックしにくい、横風に強い、段差に強いなどなど。
スタイリングも近未来的で格好良いですし、このクラスでは「トリシティでしか味わえない乗り味がある」と言えます。
155ccに高速道路も走れる兄弟車があるほか、2018年には大型バイクの「NIKEN」もデビューしましたし、ヤマハのLMW(Leaning Multi Wheel)テクノロジーは今後も注目していきたい技術の一つですね。
2.スポーツタイプ【125cc】
外観 | ||||||||
メーカー及び車名 | スズキ GSX-R125 ABS | スズキ GSX-S125 ABS | ホンダ CB125R | ホンダ GROM | ホンダ モンキー125 | カワサキ Z125 PRO | カワサキ KLX125 | ヤマハ YZF-R125(逆輸入車) |
最高出力 | 11[15]/10,000 (kW[PS]/rpm) | 11[15]/10,000 (kW[PS]/rpm) | 9.8[13]/10,000 (kW[PS]/rpm) | 7.2[9.8]/7,000 (kW[PS]/rpm) | 6.9[9.4]/7,000 (kW[PS]/rpm) | 7.1[9.7]/8,000 (kW[PS]/rpm) | 7.5[10]/8,000 (kW[PS]/rpm) | 11[15]/10,000 (kW[PS]/rpm) |
最大トルク | 11[1.1]/8,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11[1.1]/8,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/8,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11[1.1]/5,250 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11[1.1]/5,250 (N・m[kgf・m]/rpm) | 9.6[0.98]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 9.8[1.0]/6,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11.4[1.16]/8,000 (N・m[kgf・m]/rpm) |
車両重量 | 134(kg) | 133(kg) | 127(kg) | 104(kg) | 105(ABS:107)(kg) | 102(kg) | 112(kg) | 142(kg) |
全長×全幅×全高 | 2,000×700×1,070(mm) | 2,000×745×1,035(mm) | 2,040×820×1,055(mm) | 1,750×730×1,000(mm) | 1,710×755×1,030(mm) | 1,700×750×1,005(mm) | 1,980×770×1,090(mm) | 1990×755×1,140(mm) |
ホイールベース | 1,300(mm) | 1,300(mm) | 1,345(mm) | 1,200(mm) | 1,155(mm) | 1,175(mm) | 1,285(mm) | 1,325(mm) |
シート高 | 785(mm) | 785(mm) | 815(mm) | 760(mm) | 775(mm) | 780(mm) | 830(mm) | 820(mm) |
燃費 WMTCモード値 クラス1 1名乗車時 | 44.7(km/L) | 44.7(km/L) | 47.2(km/L) | 67.1(km/L) | 67.1(km/L) | 56.0(km/L) | 46.4(km/L) | -(km/L) |
メーカー希望小売価格(税込) | 386,640~(円) | 354,240~(円) | 448,200~(円) | 356,000~(円) | 399,600~(円) | 345,600~(円) | 348,840~(円) | -(円) |
お次は「フルカウルスポーツ」と「ネイキッドスポーツ」、「オフロード」をまとめて紹介します。
125ccバイクの“走り”の特徴は、何と言っても軽快だということ。
250ccの「ホンダ VTR」が車重160kgなのに対し、同じホンダのネイキッド「グロム」はわずか104kgしかありません。
ただし、“搭乗時の総重量に対するライダーの体重が占める割合”が大きくなるため、あまりに大柄な人だと軽快さよりもパワー不足が目立ってしまうかもしれませんが。
いずれにせよ、250ccと比べると車体が一回り小さいことが一般的で、取り回しも良く、より気軽に乗ることができます。
2018年に新たに加わった「モンキー125」のような“コンパクトMTバイク”も、今や人気ジャンルの一つです。
国内に限ればフルカウルスポーツは現在「スズキ GSX-R125 ABS」のみですが、2015年まではホンダから「CBR125R」の日本仕様車が国内販売されていました。
欧州向けの「ヤマハ YZF-R125」は国内正規販売はありませんが、並行輸入車として入手可能で、2018年にモデルチェンジしたばかりです。
同じく欧州向けですが、2019年にはカワサキからフルカウルスポーツの「Ninja125」と、ストリートファイターモデルの「Z125」がデビューすることも発表されています。
これらの車体はかつて250ccにラインナップされていた「Ninja250SL」及び「Z250SL」と共通とのこと。
この2台は250ccの中でももともとコンパクトだったので、125ccクラスにマッチする可能性は大きく、国内販売の可能性も期待できます。
オフロードは現状カワサキの「KLX125」1車種しかありません。
250ccのオフロードモデルと比べるとやはりその軽さや車体の細さから扱いやすく、それでいていざとなったらエンジンを使い切るようなアグレッシブな楽しみ方もできる1台と言えます。
オンロードでは当然250ccに遠く及びませんが、価格も安く、気軽に使えるという意味では“おもちゃ的な使い方”に最適なバイクと言えるかもしれません
250ccをまとめたときに、大型バイクを「GT-R」、250ccを人馬一体の「ロードスター」と例えましたが、125ccスポーツは差し詰め「アルトワークス」といったところでしょうか。
場面を選ばず限界走行を楽しむことができるイメージです。
ホンダ CB125R(2018年発売)
欧州で先行してデビューしていたネイキッドスポーツ「ホンダ CB125R」は2018年3月9日に国内正規販売が開始されました。
CB1000R(998cc)、CB250R(249cc)といった兄弟車とデザインが共通している部分が多く、ひとクラス上の存在感というか、高級感が感じられます。
シート高は815mmと125㏄クラスにしてはかなり高い方ですね。
管理人の愛車でもあるVTR(249cc)のシート高が755mmしかないことを考えると、かなり大柄であることがわかります。
ボディサイズ(全長×全幅×全高)もかなり大きめ。
というか、実は兄弟車のCB250Rと比べると逆転現象が起こっています↓
- 2,040×820×1,055(mm)│CB125R
- 2,020×805×1,050(mm)│CB250R
- 2,080×725×1,055(mm)│VTR
また、トランスミッションが「6MT」な点にも注目したいですね。
グロムや新型のモンキー125など、125ccのコンパクトMTバイクは未だに4MTが一般的なので、この違いはかなり大きいと言えます。
125ccクラスと排気量は小さくても、適切なギアを選択して走れば街中でパワー不足を感じることはほとんどないはず。
シフトチェンジが増えた分だけ運転を楽しめると感じられればなお良し。
価格も高めですが、125ccクラスにおける“高級車”として十分な装備・スペックを持つ1台です。
ホンダ モンキー125(2018年発売)
2017年の東京モーターショーでも注目を集めていた新型モンキー125ですが、2018年4月23日ついに公式発表され、2018年7月12日に発売されました。
排気量が大きかったり、単にサイズが大きかったり、“モンキー”じゃないという意見が出るのもわかります。
・・・わかりはしますが、しかし何と言ってもカッコ良い!!
ファットなタイヤと無骨なデザインはおしゃれ感満載ですね♪
個人的にはモンキーの雰囲気をそのままに実用性が格段に向上した印象。
「モンキー125」の開発にあたっては、楽しさをスケールアップし、遊び心で自分らしさを演出する“アソビの達人”をコンセプトに定めました。従来の50ccモデル「モンキー」の特徴である「シンプル」「コンパクト」「愛らしさ」などの不変的な魅力を踏襲しつつ、125ccの力強く扱いやすい出力特性のエンジンや取り回しやすいサイズ感、親しみやすいデザインとしています。
『大きくなっても、やっぱり“Monkey”。』というキャッチフレーズ通りに感じます。
ただ、大きくなっても乗車定員は1名なのでその点は注意が必要。
個人的にはそこがまたイイんですが(笑
組み合わされるトランスミッションは4速MT。
新型クロスカブ110、新型CB125Rと続いてこの新型モンキー125・・・
最近のホンダの125ccクラスはかなり勢いがありますね。
他にも新型のスーパーカブC125やPCX HYBRID、グロムやスーパーカブ110などなど、選択肢が豊富です。
そんな中でもとりわけ個性の光る新型モンキー125、セカンドバイクに欲しいと感じる人も多いのでは?
モンキー125とライバルの比較はこちら↓
3.ビジネスベースタイプ【125cc】
外観 | |||||||
メーカー及び車名 | ホンダ クロスカブ110 | ホンダ スーパーカブ110 | ホンダ スーパーカブ110 プロ | ホンダ スーパーカブC125 | ホンダ ハンターカブCT125 | ホンダ ベンリィ110 | ホンダ ベンリィ110 プロ |
最高出力 | 5.9[8.0]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 5.9[8.0]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 5.9[8.0]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 7.1[9.7]/7,500 (kW[PS]/rpm) | 6.5[8.8]/7,000 (kW[PS]/rpm) | 5.8[7.9]7,000 (kW[PS]/rpm) | 5.8[7.9]7,000 (kW[PS]/rpm) |
最大トルク | 8.5[0.87]/5,500 (N・m[kgf・m]/rpm) | 8.5[0.87]/5,500 (N・m[kgf・m]/rpm) | 8.5[0.87]/5,500 (N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 11[1.1]/4,500 (N・m[kgf・m]/rpm) | 8.6[0.88]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) | 8.6[0.88]/5,000 (N・m[kgf・m]/rpm) |
車両重量 | 106(kg) | 99(kg) | 109(kg) | 110(kg) | 120(kg) | 117(kg) | 120(kg) |
全長×全幅×全高 | 1,935×795×1,090(mm) | 1,860×695×1,040(mm) | 1,860×720×1,050(mm) | 1,915×720×1,000(mm) | 1,960×805×1,085(mm) | 1,805×690×1,040(mm) | 1,845×755×1,040(mm) |
ホイールベース | 1,230(mm) | 1,205(mm) | 1,225(mm) | 1,245(mm) | 1,255(mm) | 1,280(mm) | 1,280(mm) |
シート高 | 784(mm) | 735(mm) | 740(mm) | 780(mm) | 800(mm) | 710(mm) | 710(mm) |
燃費 WMTCモード値 ラス1 1名乗車時 | 66.7(km/L) | 67.0(km/L) | 67.0(km/L) | 66.1(km/L) | 67.2(km/L) | 50.3(km/L) | 50.3(km/L) |
メーカー希望小売価格(税込) | 341,000~(円) | 280,500~(円) | 302,500~(円) | 407,000~(円) | 440,000~(円) | 286,000~(円) | 300,300~(円) |
125ccクラスのビジネスベースのバイクはホンダの独壇場です。
ビジネスベースとは言っても、街乗りでもおしゃれに使える人気バイクが多数揃っているのが特徴的です。
ホンダ スーパーカブ110
引用元:デザイン│自分らしく暮らしを楽しむ、あなたのカブ。スーパーカブ50 / 110│Honda
スーパーカブシリーズはクラッチレバーの操作が不要な特殊な機構を搭載しており、スクーターに次いで運転が楽(簡単)なバイクです。
最初にスーパーカブシリーズが発売されたのは1958年8月。
なんと発売から既に60年以上が経過しており、文句なしに日本を代表するバイクの一つと言えます。
スーパーカブシリーズは、1958年8月に初代モデルのスーパーカブC100を発売して以来、低燃費や静粛性、信頼・耐久性に優れた4ストロークエンジンを搭載し、乗り降りしやすい低床バックボーンタイプのフレームや、クラッチ操作を省いた自動遠心式クラッチの採用などで、幅広い層のお客様に愛用されているロングセラーモデルであり、2018年8月に発売60周年を迎えます。
引用元:自分らしく暮らしを楽しむ、あなたのカブ。スーパーカブ50 / 110│Honda
画像の赤いモデルは期間限定の60周年アニバーサリーモデル(手前)で、1966年アメリカ向け輸出モデルの「CA100」(奥)がイメージされた情熱的かつおしゃれなカラーリングが特徴的(残念ながら既に受注期間は終了しています)。
余談ですが、管理人は映画「二十世紀少年」に登場した“ケンヂ”のまたがるスーパーカブに憧れた時期がありました(多分私だけじゃないはず 笑)。
カブって一周回って(?)おしゃれですよね。
ちなみに「スーパーカブ110」は二人乗り、よりビジネス色の強い「スーパーカブ110 プロ」は一人乗り仕様です。
ホンダ クロスカブ110
引用元:走行性能│遊びゴコロをのせて走ろう。クロスカブ50 / 110│Honda
スーパーカブの派生モデルとして2018年にモデルチェンジしたばかりの新型「クロスカブ110」は、更におしゃれなストリートモデルとして注目を集めています。
基本的には「スーパーカブ110」をベースとしていますが、シート高はスーパーカブ110が735mmなのに対し、「クロスカブ110」は784mmと高く、よりアクティブな走りに対応しています。
外観も画像の通りアクティブでアウトドアなイメージが強くなり、非日常的なレジャー向けのバイクとしても人気を集めています。
管理人はキャンプが好きで年10回以上出撃するのですが、実際小排気量のバイクにしては「クロスカブ110」はよく見かけますね。
こちらも50ccクラスに兄弟車がデビューしています。
ホンダ スーパーカブC125
引用元:デザイン│スーパーカブ C125 目的地は、新しい自分。│Honda
初代カブ「スーパーカブC110」を彷彿とさせる形状、カラーリングが特徴的なスポーティーなカブ、それが「スーパーカブC125」です。
「最新の技術でよみがえらせた初代カブ」、といったところでしょうか。
いわば今回のスーパーカブC125は「もうひとつの生誕60周年アニバーサリーモデル」のようなものですね。
2018年9月14日発売。
「スーパーカブC125」と「スーパーカブ110」の違い
現行「スーパーカブ110」との違いですが、まず見た目が結構違います。
ハンドル周りやテールランプが異なる他、ホイールもワイヤースポークからキャストホイールへ変更されて、よりスポーティーな印象。
排気量の差はわずか“15cc”ですが、スペックで見ると最高出力は約20%アップ、最大トルクは約15%アップと、意外と無視できない差があります。
しかも最大トルクの発生回転数は500rpm引き下げられており、街中でもC125の方が余裕のある走りが味わえます。
車体の大きさですが、全長は1,850mm→1,945mm、軸間距離は1,205mm→1,245mm、シート高は735mm→780mmと、全体的にやや大型化しています。
特にシート高は4.5cmと結構高くなっていますね。
とはいえ、もともと細身なので足つきが悪いわけではなく、むしろ重心が高くなった分、低速走行時の操作性は向上しています。
燃費は「WMTCモード値※」で「110」が67.0km/L、「C125」が66.1km/Lであるのに対し、「国土交通省届出値:定地燃費値(60km/h、2名乗車時)」においては「110」が62.0km/L、「C125」が69.0km/Lと逆転してみせます。(※WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値)
それだけ、エンジンにゆとりが生まれ、より荷物を積んだ状態や高い速度での走行にも向いていると捉えることができますね。
これに合わせてブレーキも前輪がディスクブレーキへ強化されています。
その他、「C125」はスマートキーも搭載していて、より先進的な印象を受けます。
その価格差は126,500円と決して小さくはありませんが、実物はかなりの高級感が感じられますよ。
ホンダ ハンターカブCT125
引用元:CT125 答えは、自然の中にある。 | Honda
CT125はクロスカブ110よりさらにアウトドア色を強めた1台で、ベースはC125で、リアフレームを延長。
スペック的にはC125よりも低回転でパワフルさを発揮する味付けのようです。
スクランブラーを彷彿とさせるアップポジションのマフラーなど、ワイルドな見た目はアウトドアとマッチしそう。
リアには大型キャリアを搭載しており、125ccでありながら長距離ツーリングやキャンプツーリングなどを楽しむこともできそうですね。
CT125はC125よりもさらに高額で、その価格はなんと税込みで440,000円にも達します。
クロスカブ110と迷ったときはこの価格差がキーポイントとなりそう。
かなりリッチな1台ですが、カブシリーズだけあって長寿命が期待できる点、時代に影響されにくいスタイリングである点などから、長期的に見ればそれほどコスパは悪くないかもしれませんね。
発売日は2020年6月26日(3月20日発表)。
125ccバイク・スクーターの特徴とおすすめポイント
最後に125ccの特徴をおさらいしておきましょう。
- 車検が要らない(250ccも同じ)
- 維持費が安い(後述)
- 法定最高速度60km/h(50ccは30km/h)
- 二段階右折が不要(50ccは必要)
- 2人乗りが可能(50ccは不可能)
- 取り回しが楽(250ccより更にコンパクトで軽い)
- 自動車専用道路は走れない(250ccは走れる)
- ナンバープレートの色は51cc~90ccが黄色、91cc~125ccがピンク色
50ccと異なり30km/h制限がないことと二段階右折の必要がないこと、また2人乗りが可能な点は大きなメリットです。
250ccと比べた場合のデメリットは、高速道路をはじめとする自動車専用道路を走れないこと。
ただし維持費が安いことはメリットですね。
なんと原付一種(50cc)と比べても、維持費はほとんど変わりません。
重量税は250ccが4,900円かかるのに対して125ccは0円ですし、軽自動車税は250ccが3,600円かかるのに対して1~90ccが2,000円、91~125ccが2,400円。
自賠責保険は50ccと同額で、250ccと比べると年間1,000円ほど安くなります。
また、自動車保険(任意保険)のファミリーバイク特約が使えるのも特徴です(自動車保険に加入済みの場合)。
ファミリーバイク保険は自動車保険で設定した年齢制限に縛られず、自動車保険の等級とは切り離して考えられるため、特に若い人はお得に感じられることが多いはずです(ただし長期間125ccに乗る場合は、バイク保険(任意保険)に加入した方が等級の変化によってファミリーバイク特約よりお得になることもあります)。
排気量が小さいぶん車体も軽いため、一般的に燃費も良好です。
ただ一点、注意したいのは駐車場所の問題。
原付一種(50cc)は道路交通法により「自転車」に近い扱いを受けることが多々ありますが、50ccを超えると「自動二輪」として扱われることが多くなります。
もっとも大きな違いは、原付一種と異なり一般的に自転車用の駐輪場を使用できないこと。
一部例外があり、125ccまでなら同じ原付として受け入れてくれる駐輪場もあるので、250ccと比べれば断然駐車しやすいと言えますが、
「原付(一種)だった頃は駅前の市営駐輪場を使えていたのに、125ccに買い替えたら使ってはいけないと言われてしまった・・・」なんてことがないよう、用途に合わせて事前に確認しておきたいですね。
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まとめ│125ccバイクは遊び道具にも日常の足にも最適!
実は125ccというクラスは欧州(EU)の免許事情を見ても需要の高いクラスと言えます。
というのも、AM、A1、A2、Aと4段階ある欧州の自動二輪免許のうち、A1免許の条件が「16歳以上・排気量125ccまで・最高出力11KW(15馬力)まで」なのです。
そのため、「ヤマハ YZF-R125」や「ホンダ CBR125R」、「ホンダ CB125R」のように、「国内正規販売のないモデル」や「欧州で先行発売されるモデル」が多いという特徴も。
また110ccのスクーターはインドでの市場もかなり大きいようです。
こういった影響から、日本国内においても更にラインナップが増える可能性は十分にあり、今後も目が離せない排気量なのは間違いありません。
気取らず気負わず気兼ねなく使える125ccバイク。
日常使いの足として、やんちゃに本気で遊ぶための相棒として、より気軽に使えるセカンドバイクとして、あなたも一台いかがですか?